2016年9月14日

知らなかった二重国籍

民進党の蓮舫氏が、これまで否定していた台湾国籍が残っている事を認めて、これまでの一連の発言を陳謝した訳ですが、どうにも腑に落ちない。本人は17歳で日本国籍を選択した時に台湾籍は消滅したと思ったと最初は説明しましたが、その後18歳に替わり、しかし実際には20歳にならないと日本国籍の選択が出来ない事も分かり、説明が二転三転。本人は、20代や30代の頃に雑誌や新聞でのインタビュー記事などで「自分は台湾籍」と話していた事に関しては、以前台湾籍を保有していた一人として、というような意味だったと言っているけれど、「元台湾国籍保有者として」という言い方と「台湾国籍保有者として」という言い方は違うでしょう。それに自ら「二重国籍」と言っている記事もある。

以前には、台湾語が分からないので台湾国籍離脱申請の時に父親の説明が分からなかったような弁解をしていたけれど、その後の記事ではある程度の会話能力が有る事は自ら認めているし、幾ら人に住んでいるからと言って台湾人の父親との会話で全く台湾語が出ないと言うような事は信じられないし。その「家中捜して見つけた」台湾のパスポートの有効期限はどうなっていたんだろうか。日本だと5年版と10年版があるわけで、その有効期限を見てみれば仮に最近更新しているようならば、明らかに確信犯と言えるのでは。なんでメディアの記者は、その台湾のパスポートの有効期限を聞かないのだろうか。個人情報だから? でも航空会社で国際線に搭乗する時には入力したりするわけだから、さらに今回は大きな問題になっているわけだから、それはちゃんと明示するべきじゃ無いだろうか。日本国籍取得の証書の画面は公開しているわけですから。

今回の問題は、二重国籍のものが日本の国会議員を務めていてかつある時期にはその状態で内閣の閣僚であった事が問題ですが、それは罰則が無い事もあり微妙。日本国籍があれば、取りあえず要件は満たしているわけですから。それ以上に問題なのは、破棄したと言いつつもその後も台湾籍が残っており、且つ自らもそれを認める発言を繰り返していた「虚偽」の方では。学歴詐称で辞任した議員もいるわけです。自分では「思い違い」と言いながらも、実際のところ国籍詐称していたわけで、それって学歴詐称よりも軽い疑惑なんだろうか。

それ以上に問題になりつつあるのが、台湾との関係。自分の嘘を補強するためにより大きな嘘をつかないと辻褄が合わないため、つい微妙な中華人民共和国(所謂中国)と中華民国(所謂台湾)の存在にまで言及してしまい、触れなくても良い問題を再燃させている。さらに問題なのは、蓮舫氏本人だけで無く民進党の他の議員もこの危ない議論に参戦してしまい、ますます火に油を注ぐ状態に。これ、仮に蓮舫氏の問題がこのままフェードアウトしたとしても、台湾との関係に関しては民進党はかなり厳しい状況になるのでは。自らの嘘を守るために、相当大きな犠牲を強いた次の民進党代表を、党の皆さんはどう思っているのだろうか。なんで責任を問う人が出てこないのか、この政党の限界をよく表している気がする。

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