Microsoftの人工知能「Tay」が、あっと言う間にTwitter民に汚染されて強制終了させられたという記事。この手の人工知能ソフトは、まずは膨大なデータから関係性をまとめた、これまた膨大な知識データベースを以下に構築して、成長させていくかが肝なので、Twitterという日々膨大なキーワードが流れる世界を利用したのは良いけれど、逆にその流れに流されて潰されてしまったみたい。と言うか、個人的にはかなりいい加減な言論なり言葉がほとんどを占めているTwitterだけで教育しようとするのが間違っていると思うけれど。
人間の教育だって、例えば本だけ読ませれば良いなんて考えていると、それこそ変な考え方の本にハマってしまうと、その人の考え方までその方向に染まってしまうことがあるわけで、ちょっとMicrosoftとしては軽率だったのでは。人間の場合には、そういうときには親とか仲間が「それは違うよ」と訂正したり、別の意見を言って、その人が再考する機会を与えるわけだけど、そう言うことをせずにTwitterの流れるままに放置したんだろうか。もしそうだとすれば、Tayを悪用した一部ユーザーの責任以上に、Microsoftの責任も大きいと思うのだけれど。
この手の人工知能というか、対話プログラムという方が適切だと思うけれど、iPhoneのSiriは秀逸ですよね。あの機能にしても、多分最初は凄く注意深く知識DBの基礎部分を構築したんじゃ無いだろうか。知識の構築というよりも、話術の成長を目指していたのかもしれない。でも、I/Fとして考えるなら、それも正解のような気がします。いかにもMicrosoftらしいと言ってしまえばそれまでなんだけど、WindowsにしてもOfficeにしても、時々盛大な独りよがりみたいな機能を入れ込んで顰蹙を買うのと同じような気がします。
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