2016年3月5日

新国立競技場の聖火台

なんとも間抜けな話ではあるんですが、木材を多用する新国立競技場では、聖火台の位置が決まっていないという話。キャンセルされた元々のザハ氏の案では、競技場がドームで覆われるので外に設置する予定だったとか。それをベースに作成された、今回決まったA案は、だから聖火台の配置は考えていなかったという話らしい。屋根も木造中心なので、屋根の上に奥にしても、その下内部に奥にしても、消防法やら色々面倒な事があるらしい。

個人的には、木材といっても、いろいろな加工は可能なんだろうから、耐熱材とか表面に薄い金属加工するとかで、ある程度の耐火性能が得られれば、そこは消防法は特例として適用する事は可能なんじゃないの。あるいは、それこそ木造のうちの中でも暖炉や薪ストーブは設置できるんだから、同じように背面はレンガ造りにして、側面とか正面は耐熱ガラスで囲めば、天候にも左右されないし、見た目にも優れているし(風の影響が無いので炎が多分安定して見えるだろうから)、かつ競技場内どこでも設置可能だから一石何鳥にもなりそう。3Dホログラムにすればというアイデアもあるらしいけれど、そうなるとギリシャでの聖火採火式とその後に続く聖火リレーをした最後の最後の点火セレモニーをどうするんだろうか。

設計の話に戻ると、今回は余りに競技場のデザインに注目が集まりすぎていて、あの国立競技場地域一帯のデザインがどうなるのか、そこの考えが足りないという証明では無いだろうか。聖火台というのは、少なくともオリンピックを開催する場所の中心という意味合いもあるだろうし、少なくともその聖火台は競技場の中だけを考えるのでは無く、その回りからも見える必要はあるんじゃ無いだろうか。シンボルなんだから。そのシンボルが、意図的か無意識か分からないけれど、最近まで忘れられていたというのは、やはり集中力が足りない証拠ですよね。

個人的には、陸上の補助グランドが設置できないので、オリンピック・パラリンピック後は陸上競技場として使用出来ないなんて言う話も言語道断なわけで、だったら元の競技場に戻せよと小一時間。新国立競技場以外の競技施設に関しても、大丈夫なんだろうか。問題発生は喜ばしくないけれど、この機会に全体を精査して洗い出すことは必要なアクションだと思う。

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