2016年2月7日

台南地震

台湾の高雄・台南市付近で発生した地震。20階建てくらいのマンションが、足下をすくわれたようにパターンと横に倒れている様子が何度もメディアに登場するけれど、そういう倒壊したマンションの様子とは裏腹に、その周辺はそれ程被害を受けている様子がありません。報道では、20年くらい前に建てられた建物で、現在の耐震基準を満たしていないものらしい。実際倒れた土台部分の根本を見ると、鉄筋が何本か真っ直ぐに柱部分から出ているだけで、素人目にも余りちゃんと鉄筋が組まれていた様子がありません。台湾も結構地震の多い地域で、昔から何度もそれなりの規模の地震が発生しており、それなりに耐震基準とかも整備されていたと思うんですがどうなんだろうか。最も、例によって手抜き工事の可能性もあるみたいで、そうなると一部の建物だけ被害が大きいことも何となく納得できます。勿論、被災された方や亡くなられた方はそうはいかないだろうけど。

最近浜松の街中で目に付くのが、遠鉄の高架橋の工事。多分耐震工事だと思うんですよね、高架橋の柱部分が養生用の膜で覆われていて、柱を太く頑強にしているようです。遠鉄の西鹿島線は単線路線だから、一本柱の上に線路の部分が設置していますが、見た目だけ言うとやはり少し脆弱な印象は拭えません。浜松駅から新幹線で通勤しているときに見える東海道線の高架橋も、所々工事用の養生シートで覆われていて、こちらも耐震補強工事をしているみたいですね。高架橋だけでなく、20年、30年以上前に立てられた振るい耐震基準の建物もまだまだ多く残っているだろうし、浜松やその他日本国内の建物も、もし万一の時には台湾のような光景が不幸にして生まれるかも。

危険だからといって、直ぐにその建物が取り壊せるわけでも無く、それでも耐震補強工事が出来るならまだましな方で、ズルズルと後回しにされている内に本当に地震が発生して被害が生まれることの方が多いんでしょうね。色々事情はあるものの、金銭的なものだけで無く、最近は建築業界の人手不足・資材不足もあるから、着手できるとしても時間が掛かるだろうし。自宅も、父親が建ててからもう20年以上経過していて、実は耐震基準としては古いものを規準にしています。だから、リフォームするときには新しい耐震基準対応にしなきゃいけないわけで、何年後かにリフォームするとしてもなかなか大変そう。さらに、古い様式の立て方をしているので、結構屋根が大きくかつ瓦葺きだから、トップヘビーな印象もあります。父親がやるのか、自分がやるのか分からないけれど、リフォームするとなるとこの屋根の荷重を減らさないといけないなと感じています。知り合いの建築屋さんが建てたので、土台や柱部分は結構頑丈にしてくれているんですが、だからといって必ず安心と言うわけでも無いですからね。必ずくると覚悟しないといけない、東南海沖地震に備えるための警告だと今回の台湾地震の教訓を生かさないと。

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