横浜のマンション傾斜問題で、建築業界の下請け、孫請けのスキームがテレビのワイドショーなんかで問題になっていました。確かに上位の会社は買いの会社を監督して、本来要求される仕様・品質での製品納品が要求されるわけで、それが出来ていなかったのは、それぞれの会社の責任と共に最終的には元請けの会社の責任になると思います。で、テレビでは「昔はちゃんと監督する人が居て」みたいな事を言っていたんですが、分業化してコストダウンしつつ品質を保持する、より品質の高い物を作るのが今の製造業の流れなわけで、それはある意味製造業的な建築業界でも同様のはず。というか、建築業界ってそれぞれの功程で専門性が高いから、昔からそう言う分業体制で行われてきたわけで、それを今更鬼の首を取ったかのように批判するのはどうだろうか。大体テレビ業界だって、番組製作を下請け・孫請けしたことで、過去何度も問題になって批判されてきているのに。
もう一つ変だなぁと感じたのが、今回の大規模マンション建設の話と個人の一戸建て建設の話を比較すること。、戸建てなら工務店の現場監督が居るとか、大工棟梁が居て、とか通常数名程度で建築を進める戸建てのケースと、何十人何百人が関わるマンション建設を同列で話をすることは比較が変だろう。
残念ながら、今の日本では製造関連の多くの場合効率化とコストダウンをするためにどんどん分業化されていて、その為の管理システムというものも時代に合わせて新しいものにしないといけないのに、昔ながらの「性善説」や「あ・うん」という認識で未だに運用されている場合が多い気がします。それはそれで、ちゃんと機能する日本の良い部分もまだまだ残っているけれど、そうで無いケースも徐々に増えるわけで、今回の場合は工期の遅延を嫌がったとか色々理由は言われていますが、そういうちょっとした「まぁ大丈夫だろう」的な甘えが、最後に大きな誤差を生んでしまう気がします。
結局は上から下への管理体制の甘さという事なんだろうけど、そう言う仕組みをちゃんと運用できないと、例えば企業の海外進出とか海外リソースの活用何ていうことも出来ない訳で、そう言う意味では日本企業の弱点なのかなと言うきしますね。
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