2015年7月5日

Moving Goal

先月の日韓外相会議で「相互に協力することで合意」なんて言う話しが出たけれど、多分こういうことになるだろうなぁという結果に、何か笑ってしまう。しかも、韓国としては自分達の百済の遺産登録は済んでしまったので、ここで何をしようと彼らの不利益にはならない訳で、そうなると幾らでもやりたい放題出来ますからね。彼らの主張には全く賛成できないけれど、例え自分達に日があろうが、言いたいことは言う、それが日本に対してなら何をしても許される。いゃ、日本に譲歩したら韓国の負け、と言うのが彼らの認識ですからね。外相会談の場で具体的にどう言う話が為されて、どう言う共通理解が得られたのか分かりませんが、少なくともあれだけ好き放題日本批判をしていた韓国外相が、そう簡単に日本の主張を受け入れるわけが無いだろうし、そこまでちゃんと織り込んで日本側は判断したのか、その点は外務省の認識を確認したいもの。

ただ、日本にとっても、例え今回の登録機会を失うことになっても、韓国の無理強いを受け入れてまでやることは無いでしょう。ここで少しでも譲歩すれば、次は別の場所で同じ事を今回以上の執拗さで要求してくることは明らかですから。

韓国が今回ちょっと戦術を間違っているかなと思うのは、この世界遺産の登録に関しては、「強制徴用云々」に関して、日本から援護射撃してくれる勢力が殆ど無いと言うこと。慰安婦問題では、朝日新聞や色々なメディアや所謂「知識人」なる人達が援護射撃しているけれど、あれも否定することは自分達の間違いを認めることになるから仕方なくやっている雰囲気もあるんですよね。まあ、中には本当に信じて活動している人もあるんだろうけど、100%の良い・悪いは無いわけでそれは誤差の範囲。ところが今回の世界遺産に関しては、「強制徴用云々」という話題を取り上げるメディアはあるにしても、それを今回の世界遺産登録と結びつけることはしないのは、仮に登録が延期・否決されれば、登録地は勿論、日本中を敵に回すことは明らかだから。そういう部分はずる賢いというか(笑)。

韓国としては、日本に譲る理由は無い、我々が正義・正しい、と言う考えしか無いからだとは思うんですが、そう言う考えと行動の継続が、ある意味「慰安婦問題」では成功してきて、だからこそその方法論が何でもどこでも通用するという大きな誤解を抱えたまま、さらに前進している気がします。敵に塩を送るつもりは無いけれど、仮に今回の登録に関して韓国が譲歩して相互に登録完了と言うことになれば、日本の雰囲気も変わるし、特に韓国にとっては慰安婦問題に対しての日本からの援護射撃も増えたかもしれません。ところが、今回の予想通りの卓袱台返し、Moving Goalの行動が、さらに多くの日本人に対しての不信感や反発を生み出していくでしょうね。それはそれで、日本にとっては望ましい方向なのかもしれない。

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