2015年5月12日

自動運転のリスク

日本でのエマージェンシーブレーキ機能に始まり、Google等は積極的に自動運転技術の蓄積を進めています。日本でも、トヨタや日産等が数年内での自動運転技術に言及する等、多分後5年とか10年くらいには、今のカーナビみたいなオプションとして、そう言う自動運転機能なんかも追加できるようになるんじゃないだろうか。

で、その時に気になっていたのは、もしそれで事故が発生した場合、どの程度のリスクを考慮しているのか、ということ。理想は手動運転寄りも低くなることだろうけど、その為には結構ハードルが高い気がします。個人的に思うのは、今の人間が運転する場合と同程度かそれ以下なら十分合格なのかな、と。自動運転なので、暴走でもしない限りは車線の飛び出しとか信号無視とかによる事故は限りなくゼロに近いだろうけど、人間なら直感的に一息待つようなことで回避できたような事故にはもしかしたら遭遇しやすいのかもしれない。で、この記事によると、Googleの自動運転研究では貰い事故で11軒発生したとのこと。アメリカの場合、ちょっと当たったくらいや擦ったくらいでは気にしないけれど、日本では問題になりそう。

エマージェンシーブレーキ機能の場合は、極端な話前方の自動車の挙動と、左右から飛び出してくるかもしれない自動車や人間の状況をモニターしていればいいし、さらに必要な動作は「何もしない(運転しているだけ)」と「ブレーキを掛けて停止する」と二分できるので判断するにしてもシンプルでしょう。でも自動運転になると、それだけでは無くて周囲の状況でスピード調整したり、車線の変更なども含まれるはずだからもっと大変なのは明らか。例えば複数の要因が一緒に発生した場合の処理の優先順位や、回避策の順番などでデッドロックするようなことってないだろうか。人間の場合は、直感的に実行した動作で、良くも悪くも終息するわけですが、なまじ高速で情報処理できる自動運転の場合には、考えすぎてしまって予想外の結果が出るなんて事は無いんだろうか。当然、例えば車同士の事故なら重み付けはイーブンだけど、相手が自転車とか歩行者(の飛び出し)の場合は、出来るだけ相手を尊重して、多少損害があっても自分(=車側)が回避するとかいうアルゴリズムは組まれているんだろうなぁ。

何時勘所か、大陸横断で数日間運転して移動することも普通に行うアメリカでは、こういう自動運転技術って有効だと思うけれど、これから高齢化が予想される日本でも、今の高齢者の運転によるトラブル回避のためには必須の技術ですよね。今は免許証の自主返納を呼びかけているけれど、例えば自動運転機能付きの自動車を利用する限りでは、返納しなくても車を所持して利用しても良い、と言うような制令も可能になるかも。よくテレビの過疎地域の映像で、腰の曲がったお祖母ちゃんが荷物を入れる台車や乳母車を押してとことこ歩いてくるシーンがありますが、あと10年もしたら小型の自動運転カーがお祖母ちゃんを乗せて山道をとことこと下ってくるシーンが普通になるかも。次の世代の要素技術だから、なかなか協業するのは難しいと思うけれど、何とか出来るところは協力して完成度の高い技術を一日でも早く提供して欲しいなぁ。出来れば自分の老後には間に合って欲しい(笑)。

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