善光寺のご開帳法要の最中に、ドローンで上空から空撮していた少年の操作ミスで墜落した事件。関連する報道を見ていて、何となく暫く前に話題になった「撮り鉄」のマナー違反での撮影と似たような話だなと感じました。ドローンでは、空中撮影という、特殊な条件ですが地上では設定される規制線とか障害物が無い自由な条件で撮影出来るから、どうしても大胆というか「前へ前へ」という気持ちが出てしまうんでしょうね。撮り鉄も、多くの人はマナーと常識を守って撮影しているけれど、人よりはひと味つがう写真、構図を求めて「前へ前へ」と出て行き、さらには我が儘にも邪魔な木を切ったり、接着剤で固定しようとしたりすると言う「我が儘度合い」は、今回と似たような印象を受けます。
まぁ、「撮り鉄」と言ったけれど、どんな対象でも同様の人はいますよね。飛行機でも、鳥でも、景色でも、良い場所、良い構図、良いタイミングを求めて、自分中心に撮影する人。普通は、回りにも人はいるし人の目もあるから、幾ら我が儘な人出もそれなりに抑制が掛かるんだけど、ドローンの場合はそう言う事は無いですからね。それに空撮と言う、これまで余り一般人が撮影出来ていないカテゴリーの映像だから、物珍しいと言うのもあるだろうし。
ドローン規制法というか、免許制度にしたり飛行禁止区域を設定したり、多分何らかの法規制が早々決定するでしょうけど、それこそ運転するには免許が必要で車購入時には購入者情報がしっかり登録される車の世界だって、色々なトラブルが発生しているくらいですからね。今後色々な種類のドローンが手軽に購入出来る時代になれば、そう言う制度があってもトラブルは続くでしょうね。そうなると、ドローン側の規制だけでなく、その対象になるこちら側も何らかの対策が必要かも。例えばドローン保険とか、ドローンのコントロール周波数帯のジャマー機能とか。あるいは、上空に向けて特定の波長の光を照射するようなライトで、撮影した画面にノイズを入れるとか。昔WALKMANが社会に登場して流行りだした頃、ヘッドホンから漏れる「シャカシャカ音」が社会問題化しましたし、最近のSNSでの写真アップではプライバシーの問題も出ています。前者はヘッドホンの改良や、マナーの浸透でかなり解決しているし、後者はマナーはこれからだろうけど、多分アプリで自動的に背景とか他人の顔をぼかすようなものも直ぐに登場するでしょうね。ドローンに関しても、そう言う便利な機能があれば良いけれど。
空中進入なので一寸異なるかもしれないけれど、私有地への不法侵入同様無許可で自宅の上空を通過する、あるいは滞留した場合には法的に責任を問えるとか。考えてみたら、GoogleのStreet Viewの時にも問題になりましたもんね。知らない間に自宅が公開されているって。まあ、今回の場合は「自宅」と言うよりは公共の場に近い場所だから、そう言う場所に関しては、事前申請無しに空撮した場合には罰金等の対応が出来るような仕組みを作るとかしないといけないかも。撮影して公開されれば当事者も特定できるわけですし。
いずれにしても、今回の15歳の少年に対しては、以前もお騒がせした経歴があるわけで、一寸お灸を据える必要が有るんじゃ無いかと思います。今回のドローンを一定期間没収するとか、保護者に監視義務なりを負わせるとか。今回善光寺側も被害が無かったので不問に付すようですが、催事を邪魔されたのは確かなんだし、怪我人が出なかったのはたまたまで、あのドローンが人に当たれば怪我をしているのは確実なので、被害届とは言わないけれど、この少年の学校なりに対しては指導を要求するくらいのことはしても良かったのでは。出ないと、また同じ事をやりそうな気がする。
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