2015年4月9日

韓国の指鹿為馬

韓国が不法占拠している日本の「竹島(韓国名:独島)」に関して、韓国の尹炳世外相が、

『いくら鹿のことを馬だと言っても馬ではないように、独島が韓国の領土であることは歴史的、法的に確立されている」と述べた。』

らしい。暗に日本のことを「馬鹿(者)」と言いたいのかもしれないけれど、「鹿」という漢字を「か」と読むのは訓読みで日本だけのはずなので、「馬鹿」というのは日本固有の表現のはず。となると、彼が引用しているのは「史記」の中の「指鹿為馬」の故事になぞらえて居ると考えるのが妥当ではないかと。で、彼の発言で「鹿のことを馬だと言っても馬ではないように」と言っているから、「鹿=独島」「馬=竹島」と考えているんだろうと推測されます。

もともとの「指鹿為馬」の意味は、皇帝に対して宦官の趙高が鹿を「馬」だと言って献上し、「それは馬ではなく鹿だ」という皇帝に対して、回りの家臣の中で「それは鹿です」と正しく答えた者達を趙高が暗殺して、自らの意見に従う者、沈黙する家臣だけを残した、と言う話。

ここで韓国の立ち位置を考える訳ですが、「趙高=韓国」と設定すると矛盾します。つまり「鹿=独島」のはずなのに、実際に趙高は「馬=竹島」と強弁しているわけですからね。じゃあ「鹿を馬と言っている」のは日本だと外相は主張してるので「趙高=日本」と考えると、結局「趙高=日本」は鹿(=独島)と言っている家臣を粛正して馬(=竹島)と言っている家臣のみ残るわけだから、事実はどうあれ最終的に残るのは「馬=竹島」となり、これは韓国にとっては受け入れられない結果のはず。

では最初の想定を逆に、「鹿=竹島、馬=独島」としてみると、「馬だというのが間違いで、間違いなく鹿」と外相は言っているわけだから、自ら「独島は間違いで竹島が正解」と言っていることになります。だから、やっぱり「鹿=独島、馬=竹島」という想定が正しいのだろうと再確認。

「指鹿為馬」の故事の内容が、皇帝(=世界の国々?)の歓心を買おうとした趙高(=日本)が、鹿(=独島)を馬(=竹島)と強弁したところ、皇帝の怒りを買い粛正された、と言うような内容なら、これは外相の言いたいことにぴったりなんだろうけど、実際は逆なんですよね。「鹿は鹿、馬には決してならない」(=真理は一つ)と言いたいのであれば、「日は常に東から昇る」とか「それでも地球は動く」とかの逸話を出せば良かったけれど、結局は中途半端な引用で自らの主張を否定することになってしまいましたね。もっとも「指鹿為馬」の意味が「道理に合わないことを、権力を背景に無理に言いくるめる。」出そうなので、日本は力尽くで独島を奪いに来るとでも言いたいのかもしれないけれど、実際に力で不法占拠しているのは韓国なわけですし、それを言いたいのは日本の方だよと言うのが正しいわけだから、やっぱり彼の指摘は間違っているとしか言いようが無い話になります。

まぁ、あの国のことだから、で終わる話ではあるけれど(マテ)。

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