2015年4月8日

ラストワンマイル

先日、楽天と日本郵便との提携が発表されて、楽天が発送する商品を都内の郵便局25局で受け取ることが出来るサービス「はこぽす」を始めるとの事。実はこのニュースを聞いた時に思ったのが、宅配便の受取や発送は既にコンビニで可能になっているし、大体郵便局ってコンビニと比べると店舗数(局数)がかなり少ないんですよね。勿論、都会以外都市圏以外では郵便局が唯一の流通手段と言う土地もあるだろうけど、一般的な印象ではコンビニの方が多いでしょう。それにこの手の受取配送サービスが可能な郵便局となると、それなりの規模の本局とかでないと無理だろうし、そうするとますます限定されます。いずれにしても、あまり効果がありそうな提携じゃ無いなぁと感じました。

で、さらに発表されたローソンと佐川急便との業務提携。こちらは荷物の受け渡しだけで無くて、昔懐かしい「御用聞き」サービスまで視野に入れた、より身近なサービスを目指すようで、こちらの方がしっくりくる感じ。ローソンは、より顧客・ユーザーとのコンタクトタイムを持つような方向性をサービスの中心に置いていて、それは凄く同感できる方向性。但し、その為には人材開発も必要だし、効率的にもオーバーヘッドは大きくなるから店舗側としては望ましい対応では無いけれど、でも今回の様な「御用聞き」サービスが美味く動き出せば、実はあの店舗内だけで無く、店舗の外でもビジネスチャンスが生まれて郭分けで、行ってみれば店舗での「点のビジネス」が点と点を結ぶ「線のビジネス」にも、さらにそれが繋がり「面のビジネス」にも広がる可能性があるんじゃ無いかと感じます。

「情報化社会」と言われて結構な時間が経過し、さらにその情報システムもどんどん発達して、今では個人個人が情報端末を持ち歩く時代になってきました。ネットショッピングは当たり前だし、決済だって電子マネーにクレジットカード戸現金を使わない日が続いても不思議は無いくらい。ただ、どうしたって物理的な配布・流通手段は絶対必要なわけで、これは将来的に転送装置とかレプリケーターが発明されない限り絶対必要なもの。その部分、特に最後にユーザーにものが渡る「ライトワンマイル」をどう構築し、どう効率的に運用するのか、流通側と物流側の提携や鬩ぎ合いがこれからも続くんでしょうね。個人的には望ましい競争だと思うし、特にこれからの高齢化社会を考えると絶対必要な仕組み。自動運転技術等も絡めて、小規模な地域を単位とした物流システムが近いうちに構築されて普通に利用出来るようになるんじゃ無いだろうか。そうなると、実はコンビニの立地条件なんかも余り重要出なくなり、また新しい展開が生まれるかも。例えば田舎のコンビニで一番重要なのは駐車場の広さで、お弁当と掛かったお客さんが車の中で食べたりするわけです。だから、どうしても広い駐車場確保が必要になるのですが、田舎と言えども中々そういう場所はありません。で、例えばファミレスと提携して駐車場を共有する、ファミレスの一部を共用する、ファミレスの厨房を共有してお弁当とかお総菜を作る、いろいろとアイデアはありそう。ちょっと新しいビジネスが生まれてくるかも。

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