2015年4月21日

厳しい現実とチャンス

私がよく見るTV東京系の「ガイアの夜明け」では、以前から全国の中小企業の復活の話題を取り上げていて、最近ではそれ以外の情報番組や特集番組でも、同様の「頑張る中小企業」みたいな話題を放送しています。多くの場合は、それまで大手の下請けで言い方は悪いけれど安定した受注の中に居たものが、その下請けが無くなりコストカットを受け厳しい状況の中、なんとか独自技術を生かして新製品や新境地を開発・開拓していく、というストーリーが殆ど。その立役者の一つが、IT技術を活用したネットワーク作りだったりします。そう言う意味で、自分も多少は関わる仕事で役立つことが出来るかななんていう事を漠然と番組を見る度に考えていました。

で、先日も中小企業の話しでは無いのですが、福島の被災地で、震災で被災した企業が、震災前に戻れないし戻っても生き残れない、だから新しいことをやる、みたいな話しで新しい漁業関係のビジネスモデルを作る話だったんですが、これを見ていて一寸これまでの自分の考えが一寸甘かったかなと思うようになりました。この会社も、ITを利用したビジネスの拡大や商品展開なんかを考えていて、それはこれまでのものと同じなんですが、以前一緒に仕事をしていた同業者が震災で廃業したり移転したりして、その場所での競争相手が少なくなった・居なくなったことによりビジネスチャンスが生まれてきた、とも言えるんですよね。

中小企業のネットワークにしても、10年、20年前の頃と比べると半数どころか、10分の1とかになっている業種の場合もあるんですよね。その為に、国内に仕事が回ってきたときに、それが以前と比べて少量であっても、現在の規模で十分間に合うこともあるし、またライバルが減ったことで新しい分野のビジネスにも進出しやすくなった事もあるんじゃ無いかと。先の福島のビジネスも、仮に元あったお店全部が再興して以前同様のビジネスを始めようとしても、需要が先ず収縮しているから以前ほどの売り上げは無いだろうし、付加価値も以前と同じか低いくらい。でも、そのお店がそこで一件だけとか言う話になれば、それだけで付加価値が生まれるだろうし、少なくなった規模のビジネスでも起動になる可能性が高くなりますし。

これまでは、斜陽産業、あるいは中小企業のビジネスは、その会社なり組織なりでやる気があってそれを実現するだけの気持ちが無いとダメという、厳しい見方を自分はしていたんですが、そう言うこともあるけれど、其れ以前に厳しい環境の中でなんとか生き抜くだけの体力、気力、財力、何でも良いから厳しい時代を生き延びるだけの「知恵」が無いと、その前でふるいに掛けられて消えていく厳しい現実があるんだなと認識しました。どうやって先ずは生き延びるか、サバイバル能力が先ずは無いとダメで、そこで延命しつつ次に新しい道筋を見つけ出して歩き出せる気力と先見性が無いと生存できないわけで、自分なんかが居るような生暖かい世界でどうだ香田言っている場合じゃ無いだろと、一寸反省しました。

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