2015年3月15日

上野東京ライン

昨日の鉄道関係ニュースは金沢新幹線一色でしたが、もう一つ重要な「開業」が、上野駅と東京駅が結ばれた「上野東京ライン」の開通。これまで上野駅終着だった、常磐線、東北線等が、そのまま東京経由で横浜方面へ直通できるようになり、いちいち上野・東京で乗り換える手間が解消されます。一件便利になったみたいだけど、これまで独立して運用されていたそれぞれの路線が一つになったわけだから、相互に良いことも悪いことも影響することになるわけで、極端な話宇都宮での事故が横浜にも影響してくることになるわけです。これって、副都心線経由で、みなとみらい線と東武・西部まで繋がったのと同じで、埼玉で発生した事故の影響が、横浜まで響いてダイヤが狂ったりしたのと同じ事が、今後東北線や東海道線にも発生する可能性があるわけですよね。

システム体系が大きくなると、それを構成するサブシステム系も増加し複雑化するわけで、当然故障率(=トラブル発生率)も高くなります。システムなら冗長系を入れたりして、呼称回避やバックアップシステムを作るわけですが、実際の鉄道路線にそんなものを組み込むのは事実上無理ですから、現実的にはトラブルに対して脆弱性が増すように思うんですよね。勿論、そんなことが発生しないように、それぞれの場所では保守点検がこれまで以上に慎重に行われるんでしょうけど。利便性を考えてこういうことが生まれるわけで、それはユーザーニーズだけで無く運用会社側としても効率化とか色々目的はあると思います。ビジネスでも「規模のメリット」ってあるわけで、どんなに良い技術を持っていても、ある程度の規模で市場を押さえないと、その技術も生きませんしね。南北の大動脈をつなぐこの「上野東京ライン」が、動脈硬化を起こさないように祈るだけです。

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