再生に向けて、自社のコアコンピテンシーを選択しているSONY。同社の最高ブランドの一つ「WALKMAN」を担当する、Video & Sound事業を10月を目処に分社化すると言う記事。昨年"VRAVIA"のテレビ部門も分社化し、"VAIO"のPC部門は売却したりと、これまでの中心的なビジネスエリアを整理して、経営資源を、半導体、ゲーム、映画・音楽関係に集約するようですが、さてどうなるか。
分社化して小回りがきくようになるというメリットはあるけれど、それまでの社内アライアンスから生まれる複合商品とか、スケールメリットは無くなるわけで、その辺りの仕組みを再構築していくのが大変じゃ無いかなぁ。まぁ、分社化止まりなら、購買とかは共同で利用するんだろうけど。
私は全くゲームをやらない人なので、SONYにしても任天堂にしても、あるいは海外メーカーのものにしても、どうなんでしょうね。最近では専用機やPCでは無く、携帯やスマホでのゲーム利用が多いとも聞きますし。「ゲーム」と聞くと、どうしてもお遊びを想像してしまうけれど、仮想世界・空間みたいなものが出来れば、教育システムとか新しいビジネスモデルが生まれそうな気もします。過去にもそう言うものはあったけれど、レスポンスだとか精密さで、どうしても「現実的」で無かったのが大きな理由なので、今ならそういう部分を満たせるものが出来るんじゃ無いだろうか。
仮にそう言うものが、例えばHMDようなものと組み合わせて可能になる場合、さらにそこに某かのエージェント機能みたいなものがあって、I/Fを取れるようなものになると便利なんじゃ無いかと思うんですよね。イメージ的には、iPadのSiriみたいなエージェント機能が入っていて、そのエージェントと対話するような形で必要な作業が進むというようなイメージ。音響、映像、ゲーム(シナリオ、プロセス)、そしてそれらを支える半導体技術の集大成になりそうな(笑)。
SONYだけで無く、これまでも創業時のコア技術や商品が時代遅れになり生産終了するとか、他企業に売却するという事は色々ありましたが、結局そう言う柵も含めて冷静に判断出来るかどうかっていう事なんでしょうね。そう言う意味で、あえて"WALKMAN"という成功体験から一歩距離を置く今回の判断が、SONYにとって「吉」となる事を、元WALKMANユーザーで、あの文化と共に育ってきた世代の一人として祈るばかりです。
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