2014年10月23日

クライマックスシリーズ

日本のプロ野球で導入されている「クライマックスシリーズ(CS)」制度。それまでは、セリーグ・パリーグのリーグ優勝チーム同士が、直接日本シリーズで対戦していたものを、終盤に消化試合にならないようにするため、先行導入されていたパリーグに続き、2007年からセリーグでも導入されたもの。ただ、3位チームどころか2位チームでも勝率がギリギリ半分なのに日本シリーズへのチャンスが与えられるのはおかしいと言うケースがあったり、3位チームが勝ち上がり日本シリーズに出場するのが正しいのかみたいな話も出てきたりしました。

アメリカでは、MBLやNFLでも、レギュラーシーズン後に各地区の優勝チームとワイルドカードチームで同様のトーナメント戦を行い、それぞれのリーグの優勝チームを決定し、そのチーム同士でスーパーボウルやワールドシリーズが開催されています。当然、地区優勝チームではないワイルドカードチームが優勝する場合も有るわけで、それでも特に不満らしきものは聞いた記憶がありません。日本とアメリカの差はなんでだろうと思ったんですが、一つはチーム数の多さにあるのかなと。

NFLは全32チームを、16チームずつAFC/NFCに分け、さらにその16チームを東西南北の4地区に分けています。各地区の優勝チーム(4チーム)に地区2位以下の成績上位2チームの計6チームが、スーパーボウルトーナメントに出場します。まず地区2位以下からの2チームが、地区優勝4チームの下位2チームとそれぞれ対戦する「ワイルドカード」があり、その勝者2チームと、地区優勝上位2チームがそれぞれ対戦する「ディビジョナルプレーオフ」があり、その勝者同士で対戦する「カンファレンスチャンピオンシップ」があって、そのカンフェレンス優勝チーム同士が戦うのが「スーパーボウル」になります。当然、地区2位、あるいは同地区の2位、3位がワイルドカード進出する場合もあるので、そこから優勝するチームも出るわけです。

MLBは、5チームずつ3地区が、それぞれアリーグ・ナリーグに有り、各地区優勝の3チームとワイルドカード1チームがトーナメントでリーグ優勝を戦い、それぞれのリーグチャンピオンがワールドシリーズを戦う形になります。ワイルドカードは、地区優勝チーム以外の12球団のうち勝率の高い上位2チームが戦います。

どちらも日本のプロ野球チームの倍以上のチーム数なので、こういう形式を行ってもそのシーズンに強いチームが残るし違和感はないですよね。仮に今のセリーグ、パリーグを例えば東西2地区にさらに分割して、3チームずつの4地区争いにしても、多分そんなに面白さは無いかも。可能性としては、セパを統合して全12チームを4チームずつの3地区にして、各地区優勝チーム以外の9チームの上位2チームでワイルドカードを戦い、その勝者と地区優勝チームの4チームで日本シリーズトーナメントを戦うようにすれば、もう少し面白さは増すかも。ただこの場合、どの様に3地区に分類するかで問題が生まれそう。例えば地域で分類すると、「日本ハム、楽天、千葉ロッテ、埼玉西部」「巨人、ヤクルト、横浜DeNA、中日」「阪神、オリックス、広島、福岡SB」となりそう。地区内対戦だけで無く、他地区との対戦も年間では組むようになるだろうから、北と南で全く対戦する事が無いという事は無いと思うけれど、やはり人気球団との対戦を増やしたいでしょうから、この組合せ作成だけで何年も揉めそう。

でも、この3地区制で、年間144試合として、同地区で半分の72試合、他の地区では36試合ずつ72試合とまず配分すれば、同地区内の3チームとは24試合ずつ対戦し、他地区の8チームとは9試合ずつの対戦になるから、3日で一つというリズムは今と同じ。他地区との対戦は3+3+3でどちらかのチームのホームゲームが足りないけれど、それは別のチームとの対戦で調整し、翌年は足りなかったチームとの対戦は逆にして増やし、多かったチームは減らすという、2年で+/-ゼロになるようにすれば良いわけだし。

さらに言うと、昨日J1清水の試合を見ていて、今はJ2への降格争いをしているわけですが、プロ野球ももしかしたら底上げのために、ああいう降格制度を入れたら良いかなとも思いますね。あるいは、前年下位のチームにドラフトの優先権を与えて、底上げをするようにするとか。昔ほど巨人の威光は無くなってきたけれど、それでも実力伯仲のチーム同士の熱戦と言うのが、どのスポーツでも一番面白いと思うし、その為にも昔からの伝統継承だけで無く、新しい物を取り込んでいく革新も必要ですよね。

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