2014年7月25日

ネスレ業界脱退

コーヒーメーカー最大手のネスレジャパンが、自社の製品名称等を巡って業界団体と対立し、脱退するという記事。「インスタントコーヒー」を「ソリュブルコーヒー」と変更したことは知っていたけれど、単なる名称変更では無く製造方法も少し違ってたんだ。コーヒー液を乾燥させるのでは無く、粉砕したコーヒー豆も入れてあるんですね。これでTV-CMで、コーヒーのブラインドテスト最後にカップに何か残っている様子を見て納得するシーンの意味が分かりました。逆に言うと、それ程違いは分かりにくいというか。個人的には、普通のドリップコーヒーでもたまにコーヒー豆の粒が入っていることがあるけれど、あれが凄く嫌い。道具の種類にも寄るんだろうけど、サイフォンとかペーパードリップとかならまず入らないはず。味以前に、粉の顆粒が残るようなコーヒーは一寸個人的には嫌だなぁ。

で、ネスレとしては「インスタント」という言葉が嫌でそれを変更したい、自分達の言葉にしたいと言うことらしいけれど、そうなるとネスレ以外のコーヒーメーカーの立場もあるわけで、これはなかなか難しい問題の雰囲気。AGFを初めとして、他メーカーもこの際「インスタントコーヒー」という名称から独自の名称に切り替えたらどうだろうか。例えば「フラッシュコーヒー」とか「クイックコーヒー」とか。コカコーラの果汁飲料で「ミニッツメイド(Minutes Made/作り立て)」と言うのがあるけれど、「フラッシュブリュー(Flash Brew/淹れ立て)」なんてどうだろうか(笑)。

技術の発達と共に、それまでの方法とは違った方法でしかし品質は同等に近い物が生まれてくるのは自然の流れで、それはそれで歓迎すべきことなのは確か。入れ方の違いはあるにしても、ユーザーから見たら同じようにお湯を注いで作るところは何も変わらないので、「インスタント」と「ソリュブル」という言葉の違いほどの差も感じられないけれど、そういうところで差別化をしていくのも企業努力の一つだと思うんですよね。その上で、ユーザー(消費者)が、その差分を納得すれば、それが次の標準になるわけだし、逆に失敗して元の「インスタント」に戻ることもあるだろうし。

まぁ、ビール業界がしているように、レギュラーコーヒーとインスタントコーヒーの中間的な名称を新設して、第三のカテゴリーを作れば良いじゃんとは思うんですけどね。個人的には「大豆コーヒー」とか、コーヒー豆以外の物を焙煎して、コーヒーのような茶色の液体を「コーヒー」と呼ぶ方に抵抗感は強いから、レギュラーだろうとインスタントだろうとソリュブルだろうと、一応ちゃんとしたコーヒー豆から抽出された物ベースの製品なら、そっちの方がまだ納得でき寝るというか抵抗感が無いというか。

インスタントコーヒーはほとんど飲まないけれど、社会人一年目の現場実習で、神戸のネスレ本社(当時はネッスル)には毎日何度も通ったので、ちょっと愛着はあるメーカーだったりします。世界を代表するメーカーでもあるわけだから、ここは何とか大人の対応で納めて欲しいところですよね。

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