韓国のフェリー事故は、1週間が過ぎてもなかなか救出作業が進まず、天候もこれから悪くなるという予報でますます困難になりそう。地理的要因で救出作業が難しいのは分かるけれど、事件発生からだんだんと公にされる驚き事象にもちょっと引いてしまいます。犠牲者数にとり違いがあるとか、現地を訪問した高官の不手際なんていうのは、日本の事故でも見かけるのでそれ程珍しいという気持ちも出ないけれど、例えば救出ダイバーの成りすましが登場したり、救援物資を現地の人が持ち帰ってしまうなんて言う報道を聞くと、言葉を失います。
犠牲者の遺体が収容されはじめたときにも、ほとんどの生徒の指が骨折していた、何とか助かろうと最後の努力をしたんじゃ無いかという記事が配信されてきて、最初は何とむごい事と感じたんですが、よくよく考えると指を骨折するってどう言う状況なんだろうという疑問が。例えば何か物が落ちてきて骨折するというなら分かるし、あるいは船が転覆して落下したときに手をついて骨折するなら分かります。でも、ほとんどの人がそうなるとは一寸思えません。案の定、これも誤報だと言うことが後から分かって、一体どう言う取材をメディアはしているのか、日本のメディアも時々酷い報道をするけれど、韓国のメディアっていうのはそれ以上だなと、改めて認識した次第です。
で、時間がたつにつれて、フェリーの積載量が違法であったり、安全訓練等がちゃんと研修されていなかったりと、いろいろと問題が明らかにされてくるんですが、今度はこのフェリーを所有する会社のオーナーが、宗教家で有り、その信者を安く社員として使用していたなんていう話まで飛び出してきます。で、その話を聞いた時に「あれ、どこかで聞いたような...」というデジャヴが。そう、某宗教団体が秋葉でPCを販売していた「マハポーシャ」なんていうのがありましたね。あのPCも、H/W仕様の割にはかなり安くて、それなりにファンも多かったけれど、流石にあれは個人用PC、こちらは公共交通機関の一つで、何百人という人間の命を扱う話ですから。
ヨーロッパには、教会とか修道院で作ったクッキーとかバターなんかが名物になっていることもありますが、活動基盤を確立するために、ある程度の経済活動をすると言うことは良いと思います。ただ、傍目に見ても、そう言う宗教活動に必要な規模を超えた経済活動とか、宗教目的とはかなり逸脱している職種での活動とか、一寸それ良いのかと言う事は日本でもよくある話。今回の場合、交通機関の運用というのはそれ程逸脱した経済活動とは思わないけれど、利益優先で安全管理なども含めて労働環境が劣悪な状態であったならば、責任はかなり重いと思います。いずれにしても、大規模な遭難事故だけでも衝撃なのに、そこから幾つもさらに衝撃的な事が出てくるだけに、これで終わりじゃ無いような気もしているのが怖いです。
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