韓国で発生したフェリー転覆事件。厳しい気象状況もあり、なかなか救出作業も進まないようで、ニュースを見ていてももどかしいものがあります。当初は、経験の浅い三等航海士の操船ミスという話もあったようですが、今朝の番組で原因の一つとして東京海洋大学の方が指摘されていたのは、元々トップヘビー気味の船体で、航行しているうちに船底に入っていた燃料が消費されて軽くなり、ますますトップヘビー状態が酷くなり転覆した、というもの。模型の船を使った実験の様子も流されていましたが、素人ではあるけれどなるほどという印象を受けました。日本で建造されたフェリーということで、また隣国ではそれを指摘する話もあるみたいですけど、韓国に売却されて、さらにトップヘビー気味に改造されているようですし、当日の気象で船底が揺さぶられて居ることも有ったようですしね。実は最初にこのフェリーの写真を見たときに、やはり随分背の高い船だなぁという印象を持ちもした。内海とかの穏やかな海面を航行するなら分かるけれど。さらには、積載量が規準をオーバーしていたという話もあり、今後救出作業が一段落して原因調査に重点が置かれるようになると、色々と出てきそうな気がします。
で、この事件、日本でも同じような事件があったんですね。しかも、同じ会社で。乗船者数こそ二桁違うけれど、日本の事故では船長はじめ乗務員が最後まで対応して全員が無事に救出されたのに対して、今回のセマウル号では、という記事を朝鮮日報で掲載していますが、まぁ理由はどうあれ責任者である船長以下船員がいの一番に脱出するのはまずいですよね。
今回の事件の様子を、日本でも色々な媒体で報道しているんですが、遺族の方達の様子を見るに付け、あぁあの国とは根本的に違うんだなと言うことを実感します。そりゃぁ、身内が事件に遭遇して、もしかしたらもう生きて合うことが出来ないかもしれないという悲しみの深さは理解するし、日本でも同様の事故や事件が発生すれば感情を爆発させる人もあるけれど、手を出す事ってほとんど見たことがありません。言葉とか怒号で怒りを表すことはあっても、ものを投げたり手を出したりと言うことは、その瞬間にそれまで遺族に剥けられていた同情の気持ちが消えてしまうもの。でも、韓国では今回の事件に限らず、何にしても「行動」がまず出るわけで、あれが彼らの国民性というか資質なんだなと感じます。中国人もそれに近い感じがするんだけど。
船舶に限らず、トップヘビーな場合、静止しているときには過重が真っ直ぐしたに落ちるから安定しています。でも、一旦何かの理由でバランスが一寸でも崩れると、重心が高くなるから一気に傾いたり、転覆したりするのがトップヘビーの怖いところ。今回の事件の様子を見ていて、あぁ彼の国の人達の気持ちもトップヘビーなんだと、妙に納得しています。それだけ、ストレスというか、気持ちに余裕が無い部分があるんじゃ無いだろうか。
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