2014年2月3日

知財争い

未だ話題のトップを行くSTAP細胞ですが、色々な報道を観ながら感じたのが「知財関係はどうなっているんだろうか」ということ。幹細胞の作成方法が簡単なだけに、たぶん色々な派生技術も生まれやすい気がするし、基本特許は勿論考えられる派生技術も押さえないと、今後の競争で一気に逆転される可能性が高くなります。iSP細胞の時には、そう言うことを美子として知財センターみたいなものを予め準備していて、こちらはかなり上手くマネージしたように思うのですが。一部の報道で、既に基本的な部分は特許申請済みと言う話も聞いたので、そう言う準備が出来た上での今回の発表だったと思いたいのですが。

私も技術者の端くれとして、何度か特許申請をしたこともあるし、実際特許として認められたものもあるけれど、申請のために既存技術や既存特許を調べていくと、良くもまぁこれだけいろいろなしんせいがあるものだとビックリしますよね。企業活動だと、その技術を独占して利益を上げるために特許として権利を確定させるわけですが、iSP細胞のようにそう言う囲い込みを防ぐために自ら特許を取得してそれを広く提供するという考え方もあるわけで、そう言うことを推進するのも日本の技術立国としての役割と言って良いのでは。勿論、言うはやすし、ではあるけれど。

今回のSTAP細胞では、小保方さんの話題に報道が集中しているけれど、もっとそう言うビジネス競争についても広く報道して、日本としてのシーズ(種)を増やすことも考えないといけないかも。また、そう言う活動を広く告知させることで、次の研究にも繋がるだろうし、日本で研究活動したいという将来有る研究者も日本に来てくれるかもしれない。日本人がまた先端技術を発券したと言うことは素晴らしい出来事ではあるけれど、それって氷山の一角でしか無くて、その周りにはその何十倍何百倍もの見えない競争が熾烈に繰り広げられているということも忘れちゃいけませんね。

0 件のコメント:

コメントを投稿