2013年8月25日

はだしのゲン

今更な話題ですが、閉架閲覧で急に再び有名になった「はだしのゲン」。私は、小学生の頃にリアルタイムで少年ジャンプで読んでいた世代ですけど、当時の印象としては「随分重い話しだなぁ」ということ。当時存命だった祖父は、戦地にいった口でしたし、私の伯父には戦地で無くなった人も居るわけで、当時は戦後30年くらいの時だったけれどまだ戦争の話しは普通に出てくる時代だったからなおのこと生々しい話題の一つだったように思います。それでも子供心に「戦争は嫌だなぁ、大変だなぁ」という印象を持っていたのは確か。

で、その後何かの時に再びその「はだしのゲン」を読んだ時に、何か違うなぁという印象を受けて以前より興味が沸かなくなったんですが、今回の騒動で出てきたいろいろな背景情報で何となく納得した次第。小説なんかでも、有る作家の作品はその作家名一つで評価されるけれど、結構書かれた時代や内容によって善し悪しはあるし、周りの評価ほどの事があるのか疑問を感じることがあるけれど、今回もそんな感じですよね。

作者の実体験に基づいた話しを漫画という分かりやすい表現方法で伝えると言うことは有意義だと思うけれど、そう言う実体験に基づく話って、往往にしてどうしても時間と共に特定の部分だけが強調されていくものですよね。そう言うことも含めて考えないと、単にその作品が良い悪いとは言えないと思うし、仮に得る部分があったとしても、それをどう評価するか咀嚼するかは個人の問題であり、その点は尊重しないと。そう言う意味では、この作品も、前半については意味があるかもしれないけれど、後半についてはある程度割り引いて読まないといけないような気がしています。

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