2013年4月17日

セキュリティ

アサヒ飲料の缶コーヒー「WANDA」のTV-CMで、AKBの島崎遥香さんがセキュリティゲートで自分のIDが反応しなくて、同僚が自分のIDをかざしてゲートを明けて通して貰う、というストーリーなんだけど、これってセキュリティ的には駄目でしょう。まぁ、そんなことは誰でも感じるわけで、こんな記事も既に掲載されているし。

本人で無いIDでゲート通過する、そう言う違法行為が目の前で行われているのに何もしない警備員、結局最後まで自分自身のIDカードが本当に鞄の中に入っていたのか不明な状況と、ツッコミどころは満載なんだけど、以下にCMの演出とはいえちょっと現実離れした設定だなと思います。セキュリティに厳しい会社(今では、ほとんどそうだと思うけれど)に勤めていると、特にそう感じるのかもしれないけれど、逆に日本人の多くは違和感を感じないのかなとも思ったりして。

例えば、シチュエーション設定として、朝お店に出勤してきたけれど、開ける鍵を忘れて困っていると、同僚が出勤して開けてくれた、という設定なら、まぁ有りかなと思うし、その鍵の行方は気になるけれど、セキュリティ的にもそれほど問題無いと言えます。でも、それと同じ感覚で今回の設定で実行してしまうと、全く意味が違ってきますよね。見た目は同じようなものなんだけど、「親切心」の意味が全く違ってきてしまう。現実世界であれば、ちゃんと鞄からIDを出して接触して通過すべきだし、実はIDカードを忘れていた、ならセキュリティセンターで不携帯の手続きをしなきゃいけないんだけど、それではCM上の演出にならない。

そう言う事情は理解出来るものの、それって今の社会ではやっぱり拙いよなと思うんですよね。CMの目的としては、商品宣伝が最大のものだとは思うけれど、それと共にやっぱり現実のルールから乖離したような内容っていうのは、そのCMが広く世間に公開されるだけに慎重さが必要だと思います。仮に、「これはCM上の演出です」とテロップを出したとしても、それで許されるというのはどうかな。今回の場合は、演出というよりも、やっぱり非常識な内容が問題だと思うし。たかがCMの一シーンに、あれこれ目くじら立てるのも大人げないと思うけれど、実際に日々の仕事でそう言うことに敏感な場所に居ると、やっぱり気になってしまいます。

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