2013年4月22日

熱心すぎるユーザー

「金曜日の新幹線シリーズ」、今回は、先日会社の帰りに新幹線に乗った時の話。車内に入り自分の席に歩いて行く途中、私の後ろの席に座っている20歳代くらいの男性がiPadを使っている様子がちらっと見えました。まぁ、ありふれた光景なのでその時は何とも思わなかったんですが、暫くしてちょっと海外生活が長いかなと言うアクセントで女性の声が直ぐ後でしました。「ちょっとお話してもいいですか。隣に座ってもいいですか?」と言うので、「えっ、新手の客引きか(をぃ)」と思ったくらい。で、その女性はどうも空いていた通路側の席に座ると、どうも自分が持っているiPhoneに関しての質問を、そのiPadを使っていた男性氏に次々と出していきます。

後ろから聞こえてくる話を、聞くとも無しに聞いていると、最初はどうも充電方法を聞いているんですね。で、その次には堰を切ったように使い方から設定方法の質問になり、さらには「Siriってなに」とか「Bluetoothってなに」とか、もう男性氏は量販店の販売担当員みたいな状態。どうも、この新幹線に乗車する前にも、どこかの量販店で同じように質問をして教えて貰っていたようなんだけど、理解出来ないことが多かったらしく、そこで前の席の男性氏がiPadを使っているのを見て、これ幸いと声をかけた様子。ゴミを捨てる時に後ろの様子をちらっと見ると、質問しているのは70歳代位の女性で、はしている言葉の様子やアクセントから、海外生活が長くて今回久しぶりに帰国しました、という雰囲気の方。だから、見知らぬ人に声をかけてiPhoneの使い方を尋ねるなんて言うことも、躊躇(hesitate)しないんでしょうね。

で、15分位いろいろ質問をしてからこの女性、一度自分の席に戻ったんですが、10分位するとまた後ろの席にやって来て、「この説明は何」みたいに新たな質問攻め。結局、後の男性氏が静岡で下車するまで、ずっとこんな状態でした。私が浜松で下車する時、偶然この女性が私の前に立っていたんですが、小柄で品のよいお婆さんと言う雰囲気の方でした。最近は、いろいろな場所で高齢者の方も器用にデジタルデバイスを使っている様子を当たり前に見ますが、それでもiPad/iPhoneだって万能では無いし、まだまだ日本人にとっては難しいと感じる部分も多いですしね。まぁ、どんなデバイスやツールも、100%利用することは難しく、まぁ精々20~30%も使えば御の字だけれど、実際のところ10%も使っていれば「使いこなしている」なんて感じるんじゃ無いだろうか。それが「余裕」だろうし、「余地」とも言える隠れた機能のような気がします。作る側にしても、そう言う前提でシステムデザインとか機能設計ってやらないといけないんでしょうね。

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