2013年1月4日

ぱらぱらスキャン

朝日新聞に掲載されたこちらの記事ですが、元ネタは2年前に発表されているんですよね。実は、会社の同僚の一人がこの研究をしていた人で、以前どう言う技術か話を聞いたことがありますが、なかなか面白かったです。本当に、本をぱらぱらぱらと捲ると、上からカメラがスキャンして、そのデータを補正して保存する様子は、書籍のデジタル化に革命を起こすのではと正直感心しました。これは高速読み取りなんですが、ページ捲り機構を工夫して、一枚一枚丁寧にページ送り出来るような仕組みに変更して、グラビアとか写真誌などでも十分なハイレゾデータが保存できると、さらに活用範囲が広がる気がします。小説のような「文字データ」なら、多少スキャンした活字にノイズが乗っていても、情報量として問題無く保管できるけれど、例えばその挿絵までデータ化するとか、何かの図表も含めて電子化する場合には、ちょっとしたノイズとかゴミが情報量を落としますからね。日本の得意なロボット技術と組み合わせて、それこそ破れそうな古書であっても、自動的に電子化できるようなシステムが出来たら、かなり需要はありそう。

3Dプリンターが去年の話題の1つでしたけれど、あの技術は3D印刷(造形)する部分と共に、3次元形状をスキャンする技術も重要なわけで、どれだけ高速に精密に対象物の情報を得られるかが大切。このぱらぱらスキャンも、3次元的に2次元平面をスキャンするというか、共通する部分が多くあると思うんですよね。この技術を発展させると、例えば手書きの書籍も電子化できるし、漫画なんかの電子化にも有効。特に漫画の場合は、吹き出し部分のセリフを自動的に翻訳して外国語に当てはめれば、海外向けの電子書籍が並行して同時に作る事が出来たりして。結構、日本のキラーコンテンツ作成とコアコンピテンシーになり得る技術のような気がする。

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