2012年11月15日

ボジョレー・ヌーヴォー

昨日というか今日の深夜というのか、ボジョレー・ヌーヴォーの解禁日で、例によってカウントダウンと共に沢山のワインのふたが開けられたようですね。ワインもそこそこ飲むんですが、未だにボジョレー・ヌーヴォーだけは飲んだことがありません。理由は、まず解禁日が「11月の第三木曜日」という平日の深夜なので、そこまで起きてまで飲むほどの気力・体力・意欲が無いこと。もう一つが、ソムリエ資格を持つ知り合いが、「あれは若いワインで、その若さを好きな人は良いけれど、別に今のようなお祭り騒ぎで飲むものじゃ無い」と行っていたのが妙に耳に残っていること。

日本でも「旬」という言葉があって、その季節や時期に取れる最善の食材を大切にしていますが、ある意味それと同じですよね。あるいは、同じお酒と言う意味では、「新酒」と言った方が良いのか。その年を代表する一番酒と言う意味では、確かに価値はあると思うけれど、ただ日本酒と事なりワインの場合は「熟成」という行程が入る分、じゃぁあたらしいだけで珍重するのはどうか、とも思ってしまうわけです。一つ罪作りなのは、最初にこの「ボジョレー・ヌーヴォー」が日本に紹介されて、何時の頃からか「ワイン通最大のイベント」みたいな感じで、マスコミもメディアも取り上げるようになったことだと思います。今は落ち着いて来たけれど、10年とか20年位前なんて、それこそ大晦日の年越しに近いような盛り上がり方だったりしましたからね。

で、解禁日から数日も過ぎれば、いきなり価値がダウンして、ほんと安売りセールの品物にしかならないような状態に。折角11月の第三木曜日というタイミングでスタートするのですから、これからせめてクリスマスまでの一月とか、あるいは最近は西洋化している年末年始まで、「ワインの楽しみ方」みたいなイベントに繋げれば、もっと品物の商品価値も上がるし、それによって生活の品質もアップすると思うのだけれど。ほんと、この一日で全て終わるみたいな、言ってみれば最近の日本でのハロウィーンパーティみたいな盛り上がり方だけしてしまって、それが全てになっているのが残念。

ワインに関わる人にとっては、凄く重要なイベントのはずなのに、逸れも上手く利用されていない気がします。まぁ、この時期ボジョレーを売りたいという思惑もあるんだろうけど、このボジョレーの前後でワインウィークにするとか、全国的な盛り上がりが期待出来ると思うんですね。これが、例えば「日本酒の日」とか「ウィスキーの日」とかいう日にちを設定しても、多分これほど盛り上がらないだろうし。年々、昔ほどの盛り上がりには欠けてきているけれど、それは逆にこのイベントが国内で定着してきたとも言えると思います。だからこそ、単に真夜中に抜栓して騒ぐだけじゃ無くて、もっと息の長いイベントにしたら良いのになと、最近ワインの酒量が増えつつあるのんべの意見です。

0 件のコメント:

コメントを投稿