2012年10月28日

アイアンシェフ

13年振りに復活した「アイアンシェフ(料理の鉄人)」。美味しいものを食べることも好きだし、へたながらも自炊生活も長かったから、この番組は昔から好きな番組の一つ。ただ、昔のシリーズの印象が未だに強いから、今回見たときには物足りない部分も。その最たるものは「主宰」。やっぱり、以前の鹿賀丈史さんの印象が強いから、今回の玉木さんはまだ浮いた感じがして馴染まないのは仕方ないかな。回を重ねていくと、自分なりのスタイルが生まれていくかも。鹿賀さんの時の、ちょつとカルト的というか芝居がかった(舞台俳優さんだし)スタイルもよかったけれど、玉木さんだと余り時代がかった芝居はしないで、もう少し若い・軽い感じでもいいかもしれない。

気になるアイアンシェフは、和食・黒木純氏、中華・脇屋友詞氏、フレンチ・須賀洋介氏という、若手中心の布陣でちょっとビックリ。さらに「四人目の鉄人」は空席のままで、これから選ばれるという隠し球も。で、この後、その空席の座を狙って、二人の挑戦者が戦うわけですが、ちょっと演出に凝りすぎて詰まらなかったかも。一つは、その空席を得る条件がよく分からない。3人のアイアンシェフの誰かに勝てばよいのか、さらに何か条件が必要なのか、規準がまず不明。以前の「料理の鉄人」では、挑戦者vs鉄人というシンプルな設定で、その対戦で完結する「一話読み切り」みたいなわかりやすさがあったのに、今度は第四のアイアンシェフの座を得るストーリー仕立てみたい雰囲気が合って、それがちょっと面倒くさそう。

この番組は、海外にもフォーマットが輸出されていて、USでもフードチャンネルで外国人シェフ同士の対戦が放送されていたりしますが、やっぱりちょっと演出過剰気味な部分も以前観た的にはあったんですよね。それを意識したんだろうか。よい部分は積極的にオリジナルにも取り込んで欲しいけれど、でもこの番組の良さは、「調理」というどちらかというと、裏方の部分にライトを当てて一つのドラマにしている部分だと思うので、そういう部分を出来ればフォーカスして欲しいですよね。そう言う意味で、スタジアムレポーターに、芸人の宮川大輔というはどうだろうか。もう一人の三田友梨佳アナは、三つ星料亭・濱田屋のお嬢さんだからまだ良いとしても、ちょっと宮川さんのレポートには違和感がありましたね。まぁ、料理系番組のMCはしているけれど、どうしても「わっしょい」とか言いたくなる(笑)。

以前から好きな番組だったので、余り時代に迎合するような内容にシフトしないで、料理の面白さを出す構成にして欲しいですよね。そう言う意味では、審議委員が食べている場面をもっと出して欲しいですよね。以前の番組では、鉄人と言えども失敗した料理、拙い料理が出来たこともあると後に告白しているけれど、そう言うものを食べる瞬間の表情とか、あるいは本当に美味しいものを食べて満足している表情とか、そう言う場面をもっと増やして欲しいですね。作られた料理は、食べて終わるわけだから。

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