2012年10月19日

タッチの必要性

PCWatch、山田祥平氏のコラムから、Windows8時台のタッチの必要性について。丁度一週間後ですよね、Windows8の発売日。まぁ、正式に製品が登場すれば、また違った印象も受けるのかもしれないけれど、山田氏が後半で述べているように、「本当にタッチ機能って必要なの」というのは私も感じます。1つは、これまで20年以上も、今のキーボード+ディスプレーというPCのスタイルが体に刷り込まれていることが最大の理由だと思いますが、もう一つの疑問はタッチ動作を今のPCのスタイルでどの様に活用するのか、それがよく見えないこと。「よく見えない」と書いたけれど、本心は「要らないんじゃ無い?」と思っています。タブレット形式ならまだしも、キーボードやポインティングデバイスがあるのに、そこにタッチをさらに追加する必要性を感じない。今使っているThinkPad X201sはポインティングデバイスはTrackPointだけだけど、最近のモデルだとTrackPointとUltraNaviの両方が搭載されているものがほとんど。でも、両方のデバイスを使っている人ってどれだけいるのか。さらに言えば、どちらも使わずに外付けマウスを付けて使う人もいるわけですよね。そこにタッチ機能が入ったからと言って、それらを捨てて、あるいはそれらと共存しながら使うかと聞かれれば、凄く疑問としか言いようが無い。

タッチ機能にしても、結構昔のモデルから存在はしていたけれど、それって既存のポインティングデバイスが使えないから、そう言う仕組みを入れざるを得なかったからで有り、タッチI/Fが選りすぐれているから、と言うわけでは無かったはず。ただ、タッチ機能って、イメージ的にはダイレクトに画面操作できるから「使いやすい」「分かりやすい」という事はあるかもしれません。でも、ポイントする精度からすると、決して指を使うメリットは感じられないし、一番許せないのは、使えば使うほど画面が指の脂で汚れて見にくくなること。タブレットやiPhone程度のサイズのスマホなら、簡単に拭き取って使えば良いけれど、13インチ、15インチ、21インチなんていうサイズのPCの画面を拭きながら使うと言うのは、正直面倒だし苦痛です。と言うか、別にタッチを使わなければそう言う苦労から解放されるわけだから、皆さんそうするんじゃいかと。

懸命な日本のメーカーは、多分直ぐに「タッチしても脂が残らないスクリーンシート」とかつくって出すんだろうけど、だからといってタッチI/Fのメリットって何という元々の疑問は無くなりません。それに、Windows8のタイルI/F(ex-Metro)にしても、これって結局は個別の機能・アプリのランチャーなわけで、それだったらWindows7のツールバーで十分じゃ無い? と思うし。

「タッチI/F」を考えると、例えばカメラのAF機能で、背面のディスプレーに映っている光景で、フォーカスしたい部分をタップすると、そこにAFを合わせてシャッターを切る機能がありますが、あれは直感的なI/Fで凄く良いと思います。でも、同じような事をPCの画面上でやるメリットって、ほとんど感じないし、多分マウスなんかの法が便利。タブレットのように片手で操作しないといけないなら、タッチ機能も必要だけれど、そうで無いPCの世界には、正直なところToo-Muchな印象ですよね。IdeaPad Yogaとか、こういう変形PCを見て思うのは、デバイス側が使い勝手やTPOに応じて変化するなら、OS側だってデバイス形態に合わせて機能変更するべきでは、ということ。PCスタイルの時には、起動時間の早い高速OSとして、タブレットモードの時にはタッチ機能が使用可能になり、片手でも簡単に利用できるようなモードになるとか。それに応じて、PCモードの時にはこれまでのデスクトップI/Fがデフォルトで表示されるし、タブレットモードの時にはMetroが出ればいいわけです。Wintel時代では、H/WはIntelに、S/WはMicrosoftに合わせてPCメーカーは製品を作ってきたけれど、それだけではユーザーの満足を充足できない時代になってきたことを、どちらも強く認識しないといけないでしょうね。少なくともAppleはMac OSとiOSと言う形で、答えを出しているわけだから。

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