2012年10月11日

価格競争から価値競争

産経新聞に掲載されていた、日本マクドナルド原田社長のインタビュー記事。最後の「日本企業は価格でなく価値で勝つ。」は至言ですよね。勿論、「価格」も価値の一つではあるけれど、結局価格競争に入れば製造原価が安い地域が有利になるわけで、それは今の日本では厳しい。ただ、同じ安く作るのであっても、製品種別によっては日本でもまだまだ競争力のあるものは多いわけで、そういう部分での仕事にシフトしていくと共に、そこから次の製品を生む努力も必要。それが今の日本に一寸足りないことだと思うし、政府としても経済振興策としてそういう部分のサポートをもっとすべきだとは思うんだけど。

最近このマクドナルド関係で一寸不思議と言うか疑問に思ったことに、今は日本は円高で苦しんでいて多くの企業は海外移転をしているわけですが、業種に寄っては海外移転できない場合も有ります。例えば、このマクドナルドはグローバル企業だから、日本マクドナルドが韓国に進出するなんて言うことは出来ない。日本のコンビニとか、日本のハンバーガーチェーンであるモスバーガーはそう言う形で売り上げアップは出来るけれど、日本マクドナルドとしては国内市場という定められたパイの中で売り上げを伸ばさないといけない。勿論、輸入している原材料費が下がるというメリットはあるだろうし、スケールメリットもあってその効果はかなり大きいと思うけれど、外にマーケットを広げられないという制限の中で、どうやってビジネスを広げていくのか、凄く興味があります。

最近マクドナルドを見ると、結構高齢者がコーヒーを飲んでいたり、ハンバーガーを食べていたりする光景を見るけれど、日本の食生活が変わってきてああいった年代でも利用しやすくなったと言うことと、多分子供や孫と一緒に来ることも多くなって抵抗がなくなってきているんでしょうね。そう言う意味では、まだまだ市場は広がるかもしれない。先日否定的なコメントを書いたけれど、ああいうオンラインサービスの取組自体は良いと思います。それで、リピート率を増やすことで、見かけのマーケットサイズを拡大しているわけですから。ただ、記事の中で原田社長は否定しているけれど、リピート率を上げるためにも、もっと日本独自な魅力ある付加価値のある商品開発はして欲しいですよね。

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