2012年8月3日

共通電子チケット

先日、USから出張に来ていたエンジニアと食事をしながら話をしました。彼は初めての日本訪問で、いろいろと下調べをしてから来たらしく、「成田に着いたら、携帯電話を借りて、Suicaを買うんだ」と出発前に言っていたのにはちょっと驚きました。仕事の関係で、千葉・東京・神奈川と移動する予定が分かっていたので、そうそう外国人向けSuicaは必ず購入すべしと念押ししておきました。

で、そのSuicaですが、やはり便利だったようで、なんと言っても不慣れな上に複雑な都内のJR/地下鉄/私鉄網を簡単に乗り付けるSuicaには感激したようです。彼の住んでいる街(=弊社の本社のあるところですが)には、地下鉄も私鉄も無い場所なので、こういうものを使うことも無かったので、一層興味深かったようです。勿論、New YorkとかChicagoとか、大都市に行ければ日本のような鉄道網が発達していて、電子チケットも利用されていますが、その都市毎に異なったり、バスと地下鉄では別だったりと、日本のSuicaに慣れているとちょっと不便さを感じます。今では、JR系の電子マネーはかなり全国共通化されていて、便利に使えますが、例えば関西ではJR西日本とSuicaは使えるけれど、地下鉄では使えないとか、まだまだ不便さも。

で、「日本再生戦略」では海外観光客の誘致も視野に入れていて、その施策の一つにLCCの拡充があるそうですけど、それとともに国内移動が簡単にできるような「全国共通電子チケット」を整備したら、もっと国内移動が楽になり海外からの旅行者の滞在期間も延びるんじゃ無いだろうか。成田や関空で外国人向けSuicaを購入して使えば、電車賃が割引になったり、それでホテル代を支払うと割引になったり、あるいは一定金額以上利用してチャージすると少し割増分が追加されるとか。海外からの旅行者にはそう言うインセンティブを付けて利用してもらい、国内の利用者にとっては全国で共通で使えるというインフラ整備にも繋がるわけです。

先日訪れたBostonには「Charlie Card/Ticket」という電子チケットがあって、その中で電子カードタイプのCharlie Cardには固有番号が振られていて、それをWebで登録して「My Charlie」として利用履歴やチャージなんかが出来る仕組みになっていました。今のSuicaも似たようなことが出来ますが、旅行者向けにもう少し手順とか簡略化して(例えば、利用期限を設けることで不正利用のリスクを下げるとか)利用して貰うことも必要かも。単に、旅行者にメリットがあるだけでなく、結果的に日本人にも恩恵があるような仕組みを作ることでWin-Winのシステムになりますよね。

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