2012年7月1日

JALと東電

今朝のとある番組で、東京電力のコスト削減の話をしていたんですが、そこでちょっと気になったのがJALとの比較。JALのOBが出て、自分達の時はもっと厳しく削減されたと言う話をして、それを受けてスタジオの偉い人達も、もっと人員削減しないといけないと言う話をしていたんですが... JALの場合は不採算路線を思いっきり切って、それに合わせて経営規模の縮小をして人員削減も達成したわけですよね。一方の東電は、じゃぁ発電量や送電地域を高コストのところを切って、その分の人員削減をすれば良い、と言う話でも無いはず。JALの話になぞれば、都市部とか大規模な工場にはこれまで通り提供するけれど、メンテナンスコストのかかる山間部とか、利用者の少ない地域への送電を止める、という話になってしまいますよね。

当然、間接部門を切り離すとか、発電や送電以外の関連会社の整理、と言う事は実行して、その部分は削減すれば良いけれど、それとは別にこれまで同様必要な発電量を維持していく人員というのは、ある程度確保しないといけないわけで、それを割り込んでも削減してコストを削減しろというのは、ちょっと乱暴な話にも聞こえます。勿論、一人一人の給与や賞与はある程度我慢して貰わないといけないだろうけれど、単純に人を削減しろという話では、少なくともこの東京電力の場合は無いと思います。

勿論、JALの経験から学ぶこともあるだろうし、まだまだ東京電力にはダイエットして貰わなきゃいけないところはあると思うけれど、ANAとかその他航空会社という代替機能があった航空サービスの場合と、少なくとも今のところ置き換えの効かない電力サービスの場合を同じように比較・批判するのはちょっとおかしいのでは。東電憎しと言う気持ちが多いのも事実だけれど、それとは別に生きていくために必要なエネルギーをどうやって確保し維持していくのかと言う冷静な議論も、今は必要な時期では。

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