2012年7月2日

忘れて成長

運動や機能の最適化をするには、「忘れながら覚える」事が重要という記事。運動の場合、その運動強度にもよるけれど、先ず動かす筋肉(筋繊維)の回復も考える必要が有るから、運動に集中した後休息日を入れることで、その部分が強化・成長するのはある意味常識。今回の研究結果だと、筋肉回復だけで無くそれに付随するだろう神経回路も回復して最適化されて、より能力のある運動機能が構成されると言うことですよね。

でも、その「忘れる」部分はどうしたら良いんだろうか。ランダムに適当な経験なり記憶が希薄すれば良いのか、意図的に以前は実行していた部分や機能を止めるとさらに効果的なのか、もっと突っ込んだ研究が出てくると、効率よく機能アップするトレーニングにも繋がるかもしれない。

自分が子供の頃のトレーニングでは、休みは駄目で、とにかく特訓して特訓して、一番身体が追い込まれたときに、一番最適な状態になる、みたいな事が一般的な話でした。それが高校生くらいから、追い込んでから休みを取って回復することで、以前よりも少し強くなり、そこからまた追い込んで休んで少し強くなり、という「レスト(Rest)」の考えが浸透してきて、だから高校時代の陸上部の恩師は「休息日も重要な練習」という事をよく言っていました。今から考えると、今回の「忘却期間」が休息日に当たっていて、それによって確かに運動機能は最適化されていたんでしょう。

最近では、さらに同じ休息でも「アクティブレスト(Active Rest)」と言って、単純に運動しないで休むのでは無く、ある程度身体を動かしながら、運動強度を落とす考えが大きくなってきているけれど、これは多分忘れて最適化しつつ、でも休みすぎて運動機能が一気に落ちないような考えなんでしょうね。レストばかりの自分の生活サイクルを見直さないと(笑)。

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