2012年7月14日

Battle Proof

千葉工業大学で開発している新型原発用ロボットの記事。実際の作業で見つかった問題点修正や改善要望を取り込み、さらに進化した様子が伺えます。

原発事故直後は、「ロボット大国」であるはずの日本のロボットが活躍できず、米国や欧州のロボットが投入されましたけれど、現場で鍛えられて成長してきたと言えそう。もともと、米国のiRobotにしても、あれは戦場で使うことを想定して開発されて、多分実践にも投入されたことがあるような物だろうから、過酷さ対応は十分だろうけど、瓦礫の中とか放射線の中での行動とか、それらのロボットにとっても想定外だっただろうし。

起こってしまった事故を元に戻すことは出来ない以上、必要なことはその経験からどれだけ知識や経験や技術を獲得して、将来に備える資産にするかということ。今回のロボット技術は、別に原発事故専用というものでは無く、例えば地震で倒壊したビルの探索や救出とか、化学薬品とかガスが充満するような現場でも使えるロボットに繋がる可能性もあるし。

いろいろな物・製品を作る場合、「こういう機能を実現したい、こういう環境で使える物にしたい」と言うことを最初に考えて、それを実現していくわけですが、現実の世界・環境は、そう言う想像出来る範囲で収まるほど「綺麗」なものではないので、どうしても予想通り行かないことが多々発生するもの。そう言う経験値をどれだけ蓄積し生かせるかが、開発者としての腕の見せ所ですよね。人間がいろいろな経験を積んで成長するように、製品にしてもそういったフィードバックを受けて成長していく、ということ。ただ、人間と違って、製品は売れなくなるとそこで終わりだから、それなりの機能・性能も最初から持っていなきゃいけなし、それを高いレベルで継続・発展させないといけないのが厳しいけれど。

0 件のコメント:

コメントを投稿