2012年3月22日

テレワークの日 (2)

日本マイクロソフトが実施した「テレワークの日」の当日の様子が記事になっています。人様の会社の事をアーダコーダ言うのは失礼かと思うけれど、テレワークの日で全社員出社禁止と言いながら、社長さんが会社に出てきて仕事してちゃだめじゃん(笑)。で、記事の中ではMicrosoftのLyncを使った同時配信の様子が書かれていますが、今の時代だったら、社長さんがそれこそスタバ当たりに座って、スマホの内蔵カメラに向かって話をすると、それが全社員で同時に共有出来る、位の話をしないと駄目じゃないかなぁ。Lync接続用に10台のPC(あれ? ThinkPadじゃないか)が用意されて、約2,500名の社員が10個の接続先に分散して接続したと言うけれど、これはパフォーマンスの問題だろうか、それともリスク回避なのだろうか。VoIPのツールを使えば、今は数名程度の電話会議は簡単にできますしね。その気になれば、テレビ電話も可能。それが、数十名単位、数百名単位となると、まだまだ厳しくて、この辺りは改善の必要性を感じます。

まぁ、ブロードキャストはそう頻繁に使う訳じゃないからこの際横に置いておくとして、今回のテレワークの日の記事を読んでいて思うのは、全員がテレワークっていうのも極端すぎて仕事が進まないんじゃないかとということ。勿論、業務内容や職種によって色々あるわけですが、例えば会社組織としてある程度人が揃っていないと、その場で処理できない事って一杯あると思うんですよね。元々の会社の仕組みが、そういうテレワーク形態を想定しないで作られているから。例えば、交通費の精算なんかだと、領収書が必要な場合が有りますが、それを提出するには郵送するか、物理的に会社に行くしかないわけで、この辺りは会社組織以外の部分の制約もあるんだろうけど、もう少し何とか出来ないかと。例えば、SuicaやEX-ICで利用したら、その電子データが交通費請求用のデータファイルに添付されてエビデンスとして使える、とか。

自分自身、テレワーク(と言うか、弊社では「e-work」と言うけれど)を始めて8年近くが過ぎました。最初は、週に2日自宅で仕事をして、3日出社というパターンで様子を見て、そのうちに4日在宅、1日出社の現在のパターンになり、さらに5年前には仕事場も、実家に移した訳ですが、やはり周りの協力がないと難しいですね。仮に、今の同僚達がテレワークに入っちゃったら、自分の仕事の半分は多分立ち往生すると思う。震災直後は、うちの会社も二週間出社停止になり、全社員自宅待機で仕事をする場合は自宅からVPNでアクセスしていましたが、あの時は周りの社会も停滞状態でしたから何とかなったと思います。例えば、今のように特にトラブル無く社会が回っているときに、何かの理由で全員テレワークなんて言われると、かなり厳しいでしょうね。今回の日本マイクロソフトの試みにしても、飛び石連休の間、多分世間はお休みしているだろうし、お彼岸で休暇を取る人も多いだろうというタイミングと言う事も割り引かなきゃいけないと思います。

とは言っても、流石に世界を代表するソフトウェアメーカーですから、かなりの規模でこういう試みが出来るのは素晴らしいと思います。実際に、通信インフラとか、サーバーインフラも勿論、社員として日常から社外からアクセス出来る位の準備=スキルは必要だし、それなりの経験と蓄積が無いと出来ないわけですから。昔と比べると、かなり敷居は下がったと思うけれど、その日に言われて直ぐに出来ます、という体制ではまだないですからね。やはり、会社として、組織として、柔軟な組織運用を日頃から考えていかないと駄目なんだなと実感します。

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