2012年2月16日

タンス預金と消費税

休眠口座の話を書いていて思ったんですが、暫く前、経済を上向きにさせるために、何とか家庭に眠る「タンス預金」を外に出そうという話が頻繁にされていました。既に、事実上持ち主がいなくなった休眠口座のお金を使うことはけしからんと言いつつも、まさに今自分が持っているお金を使わせようとすることは良いのだろうか、と。勿論、全く忘れ去られて口座の中で塩漬けになっているお金と、今すぐに何か使う予定は無いけれど、そのうち何かのために使いたいと保有しているお金は意味が違うけれど、でもどちらも個人のお金に変わりはないわけで、それを無理矢理使わせようというのかいかがなものかと。少なくとも、「使わせよう」ではなく「使いたい」と思わせることが重要なはず。

私は理系の人間なので経済の話はよく分からないけれど、経済活動を活発化させようと思うならば、無駄を承知で公共事業のように無理矢理経済活動をスタートさせるか、高額所得者やタンス預金保有者のような余裕のある購買層の経済活動を活発化させて、徐々に全体の活動を活性化させるか、大きく分けてその二つくらいじゃないかと思います。勿論、それ以外にもいろいろなアイデアはあるんだろうけど、起爆剤としてインパクの大きいものから始めるとすると、そういう形になるのかな、と。で、消費税です。

私は間接税派なので、消費税は10%から15%位まではありかなと思っているけれど、その場合でも所得税などの直接税を下げることと、食料品や生活必需品等の最低限必要なものに対しての税率は引き下げる事が前提。今のままだと一律10%という考え方みたいだから、あまり賛成できないのだけれど、それでも現状から5%アップするとしたら、結構大きな影響があるのは確か。特に、高額商品に関しては、10%の税率に慣れるまでは、買い控えなどの需要低迷があるんじゃないかと思うけれど、逆にその直前には駆け込み需要がありそうな予感も。以前も、消費税が始まる直前とか3%から5%になったときに、駆け込み需要があったと記憶しているけれど、これを切っ掛けに何か景気回復の糸口にならないだろうか。逆に、これまでの0%→3%(+3%)、3%→5%(+2%)と比べて5%→10%(+5%)と、上げ率が一番大きいので、新しい税率適用後の落ち込みもこれまで以上に激しいことも予想されるのが問題だけど。

何かあった時のために某かの蓄えを常に保有しておきたいという気持ちはよく分かるし、自分もそれなりに今後のために貯金などの資産は持っているけれど、それとは別に「今しかできないこと」「今しかないもの」も沢山あるわけで、そういうことに投資することも重要。タンス預金にしても、休眠口座の預金にしても、そのままだと「死に金」にしかならないけれど、それを使って新しい経験をしたり新しい技術が生まれれば、その金額以上の価値を生むわけで、そういう前向きな考えで、タンス預金からちょっと引き出して、少し無理をしてでも美味しいものを食べるとか、以前からあこがれていた舞台を見に行くとか、以前から行きたかった土地に行ってみるとか、そういう積み重ねが不景気も徐々に改善させる気がします。で、某CMではないけれど、そういうことから得たものは、投資した金額とは無関係に"Priceless"な価値を残してくれるわけですから。

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