2011年12月20日

独裁政治

昨日突然報道された、北朝鮮の金正日総書記死去のニュース。50日間姿の見えなかった女性アナウンサーが、黒色のチマチョゴリ姿でそのニュースを放送している様子が何度も日本の画面に登場したけれど、もしかしたら実際に死んだのは50日前で、その間にやつれた感じを出すために減量していたんじゃないかと、ふと思ったりして(をぃ)。

発表されている死因は、突然の心筋梗塞による死亡とのことですが、少し前にニュース等に登場した様子は、もうやせ細って抜け殻みたいな様子だったから、実は病死とかいうこともあるのかも。暗殺説なんて言うのもあるみたいですけど、まぁそれはないだろうなぁ、あの国では。

お昼過ぎにこのニュースが流れると、テレビ各局は一斉に特別番組を組み、それが夜まで続いたんですが、でもそんなに大きく取り上げることなんだろうかという気もするんですよね、個人的には。勿論、隣国の色々な意味で影響の大きい国のトップの死去で、しかもその後継者問題がまだ固まっていないときにこういうことが起きるのは大事件ですけど、でも特番まで組むことなのかな、と。特番の内容を見ても、少ない事実を伝えるだけで、推測と憶測で結論のない話を延々と繰り返されるのは見る側としても興味がないというか。

少し前の欧州での社会主義国の倒壊、最近ではアラブの春による長期独裁者の追放など、本人にしてみれば「明日は我が身」という気持ちがプレッシャーになって、それがストレスで今回の死亡に繋がったのかも。結果的に、内戦となり最後は殺されてしまった、リビアのカダフィ大佐にしても、その前は自ら非を認めて国際社会に受け入れられたプロセスは、かなり参考になったんじゃないかと思うんだけど、結局はブラフしか経済活動が無い北朝鮮と、石油資源を持っていたリビアとの違いなんでしょうね。

独裁政治は、ある意味究極のリーダーシップだとは思うけれど、昨日よりは今日、今日よりは明日と、日々生活が上り調子にならないと不満が溜まるだけなのは、どんなに優秀なリーダーでも最悪のリーダーでも同じ。金日成総書記の時は、少なくともそんな感じで時代が進んでいたから何とかなったのが、金正日総書記になってどんどん悪くなっていったのを何とか押さえつけていたのが、今回の世襲では抑えきれないかもしれませんね。どう言う考えを持ったどう言う精力が北朝鮮内に要るのか分からないけれど、でもここで何か換えないとさらに何十年もこれまでよりも悪い環境が続いていくのは確か。そういう思慮のある人・組織・集団が存在していることを祈りたいですね、本当に。

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