2011年9月28日

フェイルセーフ

中国上海で起こった地下鉄の衝突事故。事故の原因は信号機故障だったようですが、さらに問題なのはその信号機システムは先日の高速鉄道事故の原因と言われている信号機システムを造ったのと同じメーカーだということ。そうでなくても不信感が高まっている中国国内の国民感情が、さらに沸騰しそうですね。

交通システムに置いて、列車制御を司る信号機システムは根幹の一つだと思うので、それに問題がある事も拙いけれど、そういうシステムが仮に不具合発生しても、深刻な事故が発生しないような、言ってみれば「フェイルセーフ」の仕掛けはなかったのか、それが不思議。私は鉄分が多い方じゃないので詳細は知りませんが、日本の鉄道システム、新幹線から地下鉄や私鉄まで、基本的な考え方は、同じ方向の線路上には、一定の距離毎に区画が設定されていて、一度に一つの区画に2台以上の列車が進入しないように管理されていると言うこと。これにより、どんな場合でも衝突の危険性が回避されるわけですが、少なくともそういう仕組みは無かったのか、上海の地下鉄事故はちょっと不思議です。ATS(自動列車制御装置)が無かったのか、ここにも問題があったのか。色々問題はあるとは言え、中国と言えばそれなりの大国だし、こういったシステム開発についても近年力を付けている国の、一番の経済発展地区である上海での事故だけに、今後の影響も大きそう。

事故にも驚いたけれど、その4時間半後には通常運転を再開しているというのはさらにビックリ。日本で同じような事故が発生したら、少なくとも数日間は運行停止をして事故原因の調査をするでしょうしね。今回の地下鉄も、先日の高速鉄道事故も、上海万博やオリンピックに間に合わせるために、突貫工事で造られた新しいものだそうで、だからこそ新しいけれど信頼性は低いのかも。中国に行く機会は、公私ともに少ないとは思うけれど、ちょっと利用を躊躇しそうですね。

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