2011年8月22日

復興という名のビジネスチャンス

昨晩、たまたま夜見たい番組無くてチャンネルをザッピングしていたところ、NHKスペシャルのタイトル「新エネルギー覇権争奪戦~日本企業の戦い~」というタイトルに惹かれて見てしまいました。東北の復興のために、太陽電池のメガソーラーを導入しよう手を組む、アメリカ企業と地方自治体、さらには日本の企業(日立)、韓国メーカー、中国、シンガポールと、言い方は悪いけれど、東北地方を大きな実験台として「スマートシティ(Smart City)」の壮大な実験が始まるみたいな内容でした。

何となくのど仏に肴の骨が引っかかったような違和感を感じるのが、一つは発電については何故か自然エネルギーに言及していること。今のような大きな送電網ではなく、地域やコミュニティ単位でのセル方式の発電方法というのは分かるけれど、そこに対しての発電インフラが何となく曖昧な言い方のような感じがしました。小型のガスタービン発電施設を地域に設置してもいいだろうし、その方が天候や季節に左右される自然エネルギーよりも安定した電力供給管理が出来るはずなのに、と思うんですけどね。

もう一つが、番組の中では、発電する側とそれを使う一般家庭の話は何度も登場するけれど、肝心の「送電網」については殆ど言及がない。例えば今回の震災で言えば、発電所が運用を再開しても、それを送る設備が倒壊したまま、寸断したままなので、肝心の電気が使えないと言う事があったはず。となると、天災に強い送電設備とか、簡易型でも良いから直ぐに送電できるような設備とか、そういう研究ってもっと大事だと思うんですけどね。今の太陽光発電にしても、屋根の上に付いているパネルから直接家庭に送電する事は、出来ないはずで、直流・交流変換とか、夜間など用に蓄電設備とか必要だと思うんだけど、そういう話って殆ど登場しませんよね。日本では普通に見かける、電柱にして、あの方法が地震ではでは倒れるけれど直ぐに復旧出来るから良いんだとか、あるいは地中に共同溝を配置して地震にも強い設備にするとか、そういう話も結構大事だと思うんですよね。そうでなくても、発電・送電分離なんていう話が出ているわけだから、送電設備としては単に電柱を立てれば良いと言う話でもないと思うし。

以前、共同溝の話で「あんな物、地震が発生したら一発で断線するんじゃないの」と思っていたんですが、結構地震にも強いという話も聞きました。耐久性があるという。例えばフレキシブルな配管を作って、多少地面が凸凹 しても問題無く使えるとか、緊急用に地面にそのまま這わせる(ドラム式の延長ケーブルみたいな感じで)ような使い方が出来る、送電ケーブルとか(あくまで簡易版として)、最近のいろいろなエネルギーの話を聞いていると、末端の話(発電と家庭)は沢山登場するけれど、肝心のその間を繋ぐ話は「Smart Grid」なんていう言葉一つで終わっていて、具体的な話が見えていない気がしてるんですけどね。

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