2011年7月9日

ストレステスト

最初「ストレステスト」と聴いたとき、実際に圧力とか不具合を起こして、問題無くリカバリー出来るか実地試験をするのだと思っていたんですが、実際には「机上試験」、一種のシミュレーションなんですね。だったら、少なくとも運転再開準備が出来ていた原発には、予定通り運転再開しつつ、一方でストレステストをして問題があれば再停止、あるいは可能ならば運転しながら改修すればいいだけの話ですよね。だいたい、そのストレステストのテスト項目や方法すらちゃんと決まっていないような状態なんだから、それが出来るまで待つというのはどうだろう。

何か今の首相のやり方を見ていると、行き当たりばったりなのもそうだし、やるにしても「1か0か」みたいな極端なやり方を好みますよね。浜岡の経験に味を占めてしまったのかもしれないけれど、リーダーの持つべきリーダーシップって、そんな単純なものではないと思います。いろいろな複雑な条件・要求項目が存在する中で、誰もが文句を言わない100点満点のBestな回答なんていうのは先ずありません。いろいろな利害関係を調整しつつ、それこそ落語の「三方一両損」じゃないけれど、70点65点位を落としどころに妥協点を見つけるのが、本当のリーダーシップ。そういうことをしようとしない人間が、今の日本のトップに居ると言うことが、もしかしたら震災以上に日本にとっての不幸かも。「最小不幸社会」をもじって「宰相不幸社会」なる言葉がありますが、まさにその通りだと感じる今の日本ですよね。

寓話「裸の王様」は、回りからおだてられた王様が、最後には正直な子供の一言で自分自身の愚挙に気がつくけれど、今の「裸の王様」は、もともと人の言うことなんか聞く耳持たない性格だけに、もっと質が悪そう。

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