2011年4月6日

その時のGoogle

以前ほどの輝きはちょっと無くなってきたかなとは思うけれど、Googleという企業が凄いと思うのは、こういう大きな突発的な仕事をとにかく走り出しながら始めて、走りながら作り上げて、そしてその走りを止めないという所。特に、Picasaを使った「Person Finder」というアイデアは、私も漠然として感じていて、被災地の安否情報をどんどん写真撮影してアップして、それをOCR等の技術でテキスト化するのもよし、十分に判読できるくらいに拡大して、メッセージ毎に分割して、内容から自動的にタグ付けするとか出来ないかなと思っていました。後、被災地の方の顔写真を撮影して、やはりPicasaの顔認識でどんどん名前と関連づけしていくとか。

物事には、どうしても人手が介在しないと出来ない物理的作業、荷物の運搬とか炊き出しとか、がある一方、その作業のかなりの部分を代用できる技術、安否確認とか物量管理とか、もあると思うんですよね。その自動化可能な部分で問題になるのが、どうしても人手が必要な例えばデータエントリー等の部分がボトルネックになり、結果的に全体が上手く機能しなくなること。

例えば、被災地に支援物資を送るときに、「どこから」「なに」を「いくつ」「どこへ」送るという事が重要だと思うけれど、これが発送地は把握できるとしても、全体的にどれだけのものが動いているか分からないし、受け取り側も何がどれだけ来るのか分からない。以前から、同様の災害時のサポート状況を見ていて、こういう非常時に使う共通のバーコード体系とか出来ないのかと思います。「発送元地域コード+物品コード+送り先地域コード+数量」みたいな形で。これを発送時にスキャンして、ネットワークの共通の場所に保管して、受け取り側は受け取ったところでもう一度スキャンすると、それが登録されてストックなり、以後はそこから配給した分を引いていけば地元の在庫管理にも鳴るような仕組み。携帯電話とその回線、そして共通のサーバーがあれば、それ程難しいシステムじゃないと思うけれど。これが出来れば、さらに被災地の中でも主力の物流拠点と、末端の避難地との間での物流管理も簡単にできるだろうし。

もっとも、その場合に必要なのは、とにかく通信回線・ネットワーク回線が生きていることと、それを利用するための端末があることですよね。今回は被害が広範囲だったので、基地局もだいぶ被災して通信途絶状態になったわけですが、この辺りは今後の課題のようにも思います。インターネットインフラは結構稼働していたという話もあるので、何がその差を生んだのかという研究は重要かも。また、非常用電源の確保というのはやはり重要ですよね。発電機は燃料確保との問題があるから厳しいかもしれないけれど、太陽光発電というのはやはり災害時の必須アイテムになるのかな。大容量でなくてもいいから、ラジオとかテレビとか携帯とか、何らかの通信インフラを維持できるだけの電力が確保できる規模は欲しいですよね。今なら、畳1畳とか2畳とか、それくらいの規模なら賄えるんだろうか。後、充電設備。天候が不順になることもあるだろうから、一日二日くらいは充電無しでも運用できるくらいのバッテリーも。そういう準備が出来たところで、今回のGoogleのようなサービスも生きてくるわけだし。

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