2011年2月12日

記憶分散・記録分散

PCWatch、山田祥平氏のコラム「覚えない時代の忘れにくさ」から。検索サイトとテレビ番組情報がリンクするということは、旧メディアではあるテレビもまだまだ大きな地位を占めているという証なんでしょうね。で、私なんかも、テレビを付けているときはいつもPCが動いているから、番組を見ながら気になるキーワード(出演者とか商品とか紹介された土地とか話題)を、どんどんPCのGoogleに入れて検索しながら視聴するなんていうのは普通になっています。最近は、そういう人が増えたんでしょうね、放送とリアルタイムに検索していても、アクセスが集中するからなのか重くて表示されないことも。そういう問題はあるけれど、このテレビと検索の連動というのは、テレビからの情報がタイムラインに沿って一方的に流れてきて、ユーザーの中にはその中で幾つかのポイントしか滞留しなかった「情報」が、あるときにはそのポイントから展開されて広くユーザーに吸収される事が出来るようになったと言うことですよね。

そんな中で、私も以前から感じていた不満が、山田氏も書かれているように「今放送されている番組の情報は存在するのに、過去の情報が消えてしまう」こと。TV番組表ですら、前日の放送内容を確認してみようと思っても、これが大変です。例えば、未来の番組情報は変更される可能性があるから一週間くらいの情報でも良いけれど、既に放送済みの過去の番組情報は、もう変わることはないんだから、一月二月、一年くらい残しておいても罰は当たらないだろうし。さらに言えば、そういう放送済み番組の再放送情報を付加したり、あるいは出演したタレントのイベント情報、ドラマや映画だったらDVD発売情報とか、過去情報であっても、それ程手間を掛けずに付加価値を付けてビジネスに繋げることも可能だと思うし。TV局にしても、そういう情報を元に人気のある番組を優先的に再放送したり、出演者等の好感度調査とかも可能なんじゃないかと思うし。

提供する情報の質はともかく、なんだかんだ言ってもTVが毎日生み出す情報量は凄まじいくらい。一時期「双方向テレビ」というのが話題になったけれど、結局何十万、何百万という視聴者に対してレスポンスするプラットフォームが整備出来ずに衰退していったけれど、今は「インターネット」がその何百万のレスポンスのバッファーになっていると言えます。それって、双方向だけでなく、ユーザー同士、メディア同士がさらにクロスで反応できる三次元的な構造が生まれて行くきっかけになるかもとふと感じたコラムですね。

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