2011年2月6日

八百長問題

日本の国技である大相撲の「八百長問題」。個人的には、何を今更と言う気もしないではないけれど、それでも日本以外の国にも多くのファンが居る、日本を代表する国技であるだけに、今回の事件の影響は国内外に大きな衝撃だったとは思うけれど、そういうことをした力士の心構えも問題だけど、やっぱり今の大相撲のシステムにも問題があったんじゃないかとふと思います。

今の大相撲は、年六場所あり、一場所辺り15日間の取り組みがあり、一番勝ち星が多い力士が優勝、以下の順位は基本的に関係なく、その次に問題になるのが「8勝以上勝って勝ち越したかどうか」。勝ち越しさえすれば、少なくとも現在の地位は確定しますが、負け越してしまうと地位が下がるだけでなく、元々の地位によってはしたのランクに落ちたりするわけで、今回は十両と幕下の格差が大きいために、十両に残留するために星の貸し借りをした、という話らしい。

個人的にざっくり思うのは、「勝ち越し制度」を止めたら、ということ。対戦決定方式とかは考えないといけないけれど、単純に15試合の勝率で順位を決定して、例えば下から1/3は強制的に入れ替えるみたいな。仮に十両の力士が30人いるとしたら、15試合の成績で順番を付ける。最下位から10人は強制的に下の地位に陥落。それと入れ替わりに、下の地位の上位10人は自動的に昇格。さらに、その上5人と、下の地位の下5人は入れ替え相撲をして、勝った方が昇格、負ければ降格、というような仕組みにしてはどうでしょう。つまり、ラグビーとかフットボールとかでやっている、1部、2部、3部みたいな、リーグ制を大相撲の幕内、十両、幕下、三段目、序二段、序の口に当てはめてみたらどうだろう。そうすれば、「いくつ勝てばよい」という境界線が無くなるから、最後まで接戦が続くと思うんですよね。同率の力士が並んだ場合は、多く入れ替え戦に回る可能性もあるわけです。

取り組みはどうするのか? これはもう、事前に前の場所の成績で上位陣同士が当たるように事前に組んでしまえば良いんじゃないだろうか。そうなると、取り組み力士同士で談合が、という話が出てくるけれど、今だって前日には取り組みが分かるわけで、そこに携帯電話みたいな直ぐに連絡できるシステムがある以上、いつ決めるかというのはあまり意味がないような気がします。ただ、ここで問題になるのは「同門対決」というやつ。つまり、同じ部屋、一門同士だと、やはりそこで馴れ合いが発生するという話なんだけど、それもこの際破ってしまい、完全にクロスマッチにしてはどうだろう。東西で一門を分けると言う方法もあるかもしれないけれど、力士の数が合うかという話もあるだろうし、取り組みが固定化してしまうこともあるだろうし。少なくとも「同部屋対決」は避けるにしても、「同門対決」くらいは今後は解放しても良いんじゃないでしょうか。

相撲のような、一種のリーグ戦方式で対戦するスポーツは、私が知っている範囲ではチームスポーツしか無いように思うんですよね。相撲のように1対1で対戦するスポーツでは、殆どトーナメント方式ですよね。 トーナメント方式の場合、「負ければ終わり」だから誰もが必死に上を目指します。リーグ戦の場合は、「八百長」とは言わないけれど、試合数が多ければ「捨て試合」なんていうのもあるし。例えば、今の一場所15試合も、9試合(取組)位に減らして、一つの取組の勝ち星の重みを増やすのも手かもしれない。途中に「休み日」を入れていけば、一応放送も二週間持つだろうし(笑)。あるいは、力士毎に試合日をずらして、15日間で9取組するようにしてもいいし。または、最後に2日くらい残しておいて、9勝力士同士で決定戦をするとか。

いずれにしても、今回力士だけの責任にして事態を収束させるのではなく、星のやり取りとが生まれるようなシステムの改修をちゃんとしないと、またそのうち同じような事件が出てくるでしょうね。

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