2010年10月23日

Bye Bye WALKMAN

SONYの初代WALKMANが登場したのが1979年の7月。ちょうど名古屋で浪人生活を送っていた時。予備校の寮にいた友人が食費を切り詰めてこの初代WALKMANを購入して、それが羨ましくて(笑)。当時の衝撃は、そのサイズから聞こえる圧倒的な音質の良さ。WALKMAN本体に関してもすばらしいけれど、付属していたオープンエアタイプのヘッドホンの性能も、当時普通だった閉鎖型のヘッドホンに比べて、軽くて音質が良くて、それがWALKMANヒットの理由の一つだと思いますね。勿論、音漏れが酷くて、当初は公共マナー問題にもなったけれど。

時代とともに、WALKMANも、CD WALKMAN、MD WALKMAN、NET WALKMANと様々タイプが登場したけれど、今でも"WALKMAN"と聞くとまず思い浮かぶのが、この初代の青いボディとヘッドホンだなぁ。

もう一つ忘れられなのが、「黎紅堂(れいこうどう)」。WALKMANと同じ頃に始まったレンタルレコード店で、瞬く間に全国展開しましたね。当時著作権問題でいろいろ話題になったけれど、好きなレコードをレンタルして、自分の好みの曲をダビングして、それをWALKMANで聞くのが当時の若者(爆!)のスタイル。言ってみれば、iTunesや音楽CDからリッピングして自分のPlay Listを作るような感じですよね。この頃は、カセットテープが事実上唯一の携帯メディアで、例えば60分(片面30分)とか90分(片面45分)という「時間制限のあるメディア」でした。だから、録音するときも、いかに効率よく音楽を入れるかで曲の順番を変えたり、どうしても仕方ないと最後はフェードアウトして、反対側にもう一度入れたり。

今では、iPodやその他の携帯デバイスで自分の好みに合わせた音楽を好きな場所で好きなときに聴くのは普通の事だけど、そのスタイルを創造したのがこのWALKMAN。日本のソフトパワーとして、MANGAやANIMEが有名だけど、こういうLife Styleまで踏み込んだ文化創造力も昔はあったんだなぁと今更ながら思います。WALKMANというのは、自分がエンジニア(の端くれ)としてこれまで仕事をしてきた自分なりの原点の一つだけれど、まだまだこれからもそういう物を見つけて感動していきたいですね。

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