2010年10月1日

リスクヘッジ

一連の尖閣諸島での事件を巡り、中国が繰り出した経済制裁に対して、日本は勿論世界も反応し出しましたね。日本でも、早速レアアースの備蓄や購入先分散を模索し始めたらしいけれど、問題は「レアアース」だけじゃないということ。日本の場合は、殆どのものを海外から輸入しているわけで、その中でも中国への依存度が大きいものも多いのが現状。食料にしても、衣類や部品部材など、多分かなりの分野にわたるはず。食料にしても、加工食品や素材だけでなく、日本で農業をする上で必要な化学肥料の材料なんかも実は中国に依存しているそうで、そうなると自給率40何%というのも怪しくなる。

天然資源の有無は、不幸な事に領土の大きさにある程度比例するとも言えるから、広大な面積を保有する中国とかロシアが有利なのは確かで、その点では日本は不利ですよね。面積的にも、地勢的にも。とは言っても、今回の事を教訓にまずはレアアースも含めた海外に依存する素材・資源・部材の購入先をまず分散することをまずは考えないと行けないはず。レアアースも重要な資源だとは思うけれど、実はそれ以上に大切なものもあるんじゃないだろうか。そういうことを確認せずに、単にレアアースという言葉だけが一人歩きしているのが個人的には心配。

で、実際には、オーストラリアの会社と契約をしたり、備蓄が10年分くらいあったり、レアアースに依存しない技術が実用化されていたり、結構中国が切り札と思ってテーブルに出した手が、実はそれほどでもない手でしかも逆にそれが日本以外にも影響を及ばし始めたのは誤算だったんじゃないだろうか。

さらに言えば、資源だけでなく、それらを輸送する航路も実は着々と支配下に納める準備をしているわけで、そういうことに対応するためにも、今回のことを良い材料に外交戦略を練らなきゃ行けないはずだけど、そういう雰囲気は未だ感じられないですね。まぁ、多くを期待するのは無駄な政権なのは分かっているけれど...

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