2010年9月29日

恫喝の国 (5)

船長帰国後も態度を軟化させず要求をエスカレートさせていた中国。しかし、余りに不遜な態度に国際社会から声が上がるにつれて、少しずつですけどトーンダウンしてきましたね。いつまでも拳を振り上げたままでいては、ますます国内の欲求はエスカレートしていくだけだし、かといって直ぐに態度を軟化させてはやはり国内世論が許さないだろうし。中国は、この10月1日が建国記念日で、そこから一週間の全国的なお休みに入ります。その間にクールダウンすれば良いんだけど、逆に仕事が無くて時間が余り、また国内で移動できることからも、予想外に変な盛り上がりが新たに生まれたりして。

逆に日本では臨時国会が始まり、この問題が最大の議題になるでしょうから、ここで政府がちょっと口を滑らして余計なことを言うと、それで中国側で収まりつつある火種がまた拡大するかも。とは言っても、弱腰名ことを言えば国会でさらに追及されて窮地に陥るわけですし、身から出たさびとは言え困った状況に変わりないし。

唯一今回の件でメリットがあったと思うのは、さすがに中国の尊大な態度に、これまで苦しめられてきた東南アジア諸国は諸賃、インドやオーストラリアさらにはアメリカもトーンアップして国際協調を促し始めて、やや旗色が悪くなってきたことでしょうか。世界の製造工場として、まだまだ中国の役割は大きいけれど、これをきっかけに徐々に投資が外に出て行くことも考えられますしね。

いずれにしても、この一週間が、どちらにとっても山場となる気がします。

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