PCWatchの山田祥平氏のコラムから、電子ブックと書籍に関しての話。色々意見はあると思うけれど、書籍の最大の武器は、必要なだけ本を開いて並べて参照出来る点だと、私は思っています。特に技術系の仕事の場合、レファレンスやらソースリストやらスケジュールチャートなら、同時にいろいろなものを開くわけですが、それをたかだか20インチクラスの画面に納めるのは大変。今でも、自宅では21インチのモニターを二台並べているけれど、横にノートブック(ThinkPad X200s)も開いてこちらでも画面表示をするし、場合によっては反対側にもう一台ノートブックを開いて、都合4画面(3 CPU)で仕事をする場合も。これはこれで便利ではあるけれど、この時困るのが、真ん中の2画面はデスクトップのデュアル表示なのでその中でのウィンドー移動は出来るけれど、左側のX200sに表示しているExcelを右端のノートブックに移動させたい、なんて言うことは出来ない。実際やろうと思うと、一度そのファイルを閉じて、共有しているディスク上の同じファイルを右側のPCで開くなんていう面倒なことをやらないと駄目。これが書籍や書類だったら、ぱっと手で動かすだけで済むわけで、そのあたりの利便性は、まだまだですよね。
まぁ「電子書籍」というよりは「作業環境」の話になってしまたけれど、でも書籍を読む場合に一番困るのは物理的に一つしかないから、その本がどこかに行ってしまったり、暫くほっておいてしまうと、また同じ本を買ってしまったりという面倒も。だから、山田氏が書いているように、Amazon(Kindle)のアプローチには実は賛成で、電子ブックではなく「電子本棚」をクラウドの中に作って貰って、そこから自分が持っている(購入した)本をいつでも取り出せるようになる、というのが個人的な希望。出来れば、これまで購入して手もにとある本を電子化してこの「電子本棚」に追加してくれるサービス(新規購入よりは安く)があると、さらに嬉しいかな、と。ただ、その場合に、文庫本とか新書くらいならどのデバイスで読んでも問題無いだろうけど、例えばMOOKとか大判の雑誌なんかをiPhoneとかで読むのは大変。iPadですら、ちょっと画面が小さいかも。だから、電子書籍としてはそう言うデバイスに合わせた画面再構成機能なんかがあると、さらに嬉しいんですけどね。書籍をスキャンしてPDF化するだけじゃなくて、HTMLみたいな感じでクライアント側で調整が聞くような感じになると理想なんだけど。
で、最後に書かれている「もはや、優れたハードウェアを作るだけではビジネスにはならない。そこに、きちんとしたソリューションとしてのサービスを組み合わせ、コンシューマーが納得できるものにしなければ生き残ることはできないだろう。」というのは金言ですよね。自分はどちらかというとハードウェアビジネスの中にいますが、それでもそれを核として、場合によっては他社も巻き込んだソリューション・サービスと言うことを考えないと、多分後数年後には会社が無くなっているかも、という危機感を最近感じています。
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