2010年6月3日

聞く耳を持たない国民に恐縮

昨日の鳩山総理の辞任スピーチ(と言っていいんだろうな)を聞いて、凄く違和感があったのが、「国民のみなさんが徐々に徐々に聞く耳を持たなくなってきてしまった。」と言う部分。最初聞いていて、「えっ?」と思ったんですが、その後メディアが書き起こした文章を読んでみても、その違和感は消えないまま。「聞く耳」というのは、相手の意見や主張を謙虚に受け取る・聴き止める態度や様子のことだと思うけれど、鳩山さんの文章を読み返すと、どう読んでも国民が政府の言うことを聞かなくなった、としか理解出来ない。あぁこの人は宇宙人と思えばこういうことを言うの仕方ないとは思いつつ、これまでころころ言うことやることが変わってきた、と言うかなにもやらずに無差別に思い付きだけを発してきたこの人の人間性が出た最後の発言じゃないかなと感じましたね。こういう自分中心の言葉が出てくるようでは、多分この人の頭の中には「自分 vs  その他」という認識しかないんでしょうね。

もう一つ違和感を感じたのは「幹事長も恐縮ですが、幹事長の職を引いていただきたい。」の部分。立場上、首相は与党の代表出もあるわけだから、幹事長は部下の立場。でも、この言葉を聞いていると、部下が上司に引導を渡そうとしているようにしか聞こえない。これまでも、小沢さんと話をしているときの記事を読んでいて、鳩山さんが使うどうも変な敬語が喉に刺さった魚の骨のような違和感を感じていましたが、これもそうですよね。いかにも、自分が相手に支えられてきた、あるいは自分の立場の弱さを自ら明かしたような言い方。

鳩山さんは次の衆議院選挙には出馬しないことも後で発表して、事実上政界から引退することも合わせて発表したわけですが、肝心の影の権力者(!) 小沢幹事長は、幹事長の職を辞任することは確かなようだけど、でもそこから先の様子が見えない。以前自民党が古賀氏の扱いに困って「選挙対策委員長」としたように、実質小沢さんが仕切ってきた参議院選挙候補者擁立の問題もあるから、そのまま選挙責任者としては残り、勢力としては以前巨大なものを維持していくんでしょうね。もしかしたら、参議院選挙以後民主党を割って、再び新党結成なんていうことも(笑)。どうなるにしても、今度は謙虚に国民の意見に聞く耳を持った政治をして欲しいけれど、まぁ期待薄でしょうね。

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