最初に無料化・Web化を始めたUSのメディア各社も、財政的な理由もあって有料化に進み始めていますが、どうだろう。いゃ、インターネットだから只にしろとか言う話ではなくて、メディアとしての付加価値をどう感じるのかということ。インターネットのない頃は、読者にとってメディアの提供する情報がイコール一次情報だったのに対して、今ではユーザーが直接一次情報にアクセスすることが出来ますからね。その情報を整理・フィルタリングして、凝縮して届けるという点でメディアの意義は認めるものの、その時に変にバイアスが掛かると言うことも今のユーザーは知っているわけで、それをどれだけ受容するのか。
例えば、日経の読者であれば株関係に興味のある人が多いと思うけれど、本当に株情報が必要ならば証券会社から情報をダイレクトに取得するだろうし、ある程度の時差があっても良いならばテレビなどからでも入手可能なわけだし。 記事の中で社長が、
喜多恒雄社長は「紙の新聞の部数に影響を与えないことを前提にした価格設定」と説明している。と言っているけれど、それって結局は情報の価値に対してコストではなくて、旧メディア(新聞)を保護するための価格設定なわけだから、C/Pとして認めないユーザーも多いんじゃないでしょうか。以前も、産経新聞だったかな、印刷した紙面そのままのイメージを配信するサービスをしていたけれど、ネットで「情報」として得る場合、それって逆にデメリットにならないだろうか。例えば日経紙面に小さく印刷される株価情報なんて、XMLのデータで配信してきてローカルのPCでExcelにでも取り込んで活用できるようになった方が、遙かに付加価値があると思うんですよね。あるいは、そういうリンクを埋め込んでも良いわけだし。どうも、紙メディアをスクリーン上に再現することしか考えていないような印象を、いつも受けます。
自分も、ネットワーク社会の片隅にいて、ある部分ではそれでご飯を食べているところもあるので偉そうなことは言えないけれど、情報は只ではないと言うことには100%同意するものの、実は無料の(というか、対価を求めないと言う方が正しいのかな)情報でも必要十分な場合がほとんど、ということもあるんですよね。そういう状況の中で、どれだけビジネスを伸ばすことが出来るか、興味があります。最後に書かれている、5年10年掛かるかも知れないが、今始めないと10年後の成功はない、という言葉には200%、1000%同意します。失敗する可能性も高いかも知れないけれど、そこから得ることも多いわけで、何もやらないことよりは遙かに素晴らしいと思います。
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