2009年7月10日

キャラ弁

日経Business Mediaの記事から「キャラ弁」の話。例えばフランス料理での美術品のような飾り付けだったり、あるいは中華料理でも野菜などを細工して芸術品のような飾りを作ったりするけれど、それらとはちょっと違った趣の「キャラ弁」。ちょっと会席料理、あるいは幕の内弁当の盛りつけのようにも見えるのは、やっぱり「お弁当箱」という閉じた狭い空間に盛りつけるからでしょうか。 ケーキとかお菓子の世界では、小さくまとまったような飾り付けの物も沢山見ますが、主菜や副菜を一つに小型の容器の中に盛りつけるのは、日本以外では殆ど見た記憶がありません。だから、幕の内弁当を見たり、お弁当を見たりすると、ちょっと日本人の得意な「軽薄短小」の世界が思い浮かんできたりしますね。 キャラ弁を見ていて思うのは、「ご飯」の存在が大きいと言うこと。粘土のように、まとめて自由に形が出来るし、いろいろな食材等を使って色づけも出来る。で、ご飯でメインのキャラクターを作れば、後はカラフルなおかずで周りを飾り付けることで、デザインにもなるし、ご飯とおかずというバランスもちゃんと保たれる。誰かが考えたわけではないと思うし、日本人なら普通にそういう形になると思うけれど、でも上手いこと出来ているなと感心します。例えば、同じ事をパンでやろうとすると大変ですよね。 記事の中でお母さんが、大切なことは「食べられること」と言っているけど、まさにその通りで、同じ食材を使っても、食べられない染料を使ったり、食材を使ったりした、このキャラ弁の価値も魅力も無くなります。お弁当はお弁当としてちゃんとその役目を失うことなく、でもそこに又違った魅力を付け加えるというのは、日本人の持つ「こだわり」「オタク」にもちょっと通じる気がします。

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