2009年5月5日

世界五大料理

彼の国の皆様らしい「世界五大料理」を目指す推進団体を旗揚げしたという記事。どうせ目指すなら「三大料理」とか「世界一料理」とかにすればいいと思うのに、「五大」というところにいじましさを感じてしまう(笑)。

確かに見知らぬ海外に行って、そこで日頃慣れ親しんだ身近な食べ物に出会うのは嬉しいし場合によっては誇らしい事もあるけれど、それって意図的に広げるものではないと思うんですよね。今「世界三大料理」というと、フランス料理、トルコ料理、中華料理というのが大体誰でも納得する選択だと思うんですが、個人的にはどれも過去の国勢、別の言い方をすれば植民地政策とか領土拡張の結果世界的に広がったとも言えると思うんですよね。多少違うかなと思うのは、中華料理で、これは華僑の影響が大きいと思うけれど。でも、アメリカの田舎町にも中華料理屋は必ずある様子を今から20年以上前に初めて海外出張して見たときの驚きはちょっと言葉では言い表せません。その当時、同じ場所にあった日本料理屋は怪しげな一軒だけですからね。

現在の「五大料理」には、三大料理にイタリア料理と日本料理を追加して言うことが多いようなんですが、その日本料理にしても広めようと思って有名になったわけではなく、元々は「ダイエット食」として受け入れられた要素が大きいですよね。そこに、素材の持ち味を生かす技術がフランス料理に取り入れられたり、盛りつけ方等が他の料理に取り入れられたり、さらに言えば日本の文化が世界に広まってそれによって料理に対しての興味も大きくなったよう感じるし。要するに、料理だけが独立して受け入れられるというよりは、やはりそれも含めた文化というかライフスタイルみたいな物が無いと、地域とか人種を超えて受け入れられないような気がします。

韓国料理というと、まず思い浮かぶのが「焼き肉」で、もう一つの代表が「キムチ」だと思うんですが、これを捨てた代表的な韓国料理みたいなものが出来ないと、やはり受け入れられないような気がしますね。焼き肉って、日本人には韓国式は食べ慣れた様式だけど、肉食系の人間から見るとやっぱり物足りないというかボリューム感が無いと言うか。キムチにしても、辛さと臭いは好き嫌い分かれるところだと思います。日本食で言えば、納豆みたいなもの。焼き肉は「お刺身」と言っていいかも。お寿司は"SUSHI"として世界で認知されているけれど、必ずしもそれに併せて刺身も受け入れられているとは言えないのは、やはり魚を生で食するという点に抵抗がある人が多いからだと思うし。日本で「お寿司」と言えば、ほとんどが生の素材が主体だけど、海外で"SUSHI"と言うと必ずしもそう言うものばかりじゃないですし。

まっ、でも韓国料理の最大の問題点は、中華料理との差別化・区別が付きにくいという事じゃないでしょうか。例えば、フランス料理とイタリア料理って、あまりなじみのない我々の前に何も言わずに出されたらどっちか分からないのと一緒で。いずれにしても、何か新しいものを作るんじゃなくて、「これぞ韓国」という昔ながらの料理の発掘と紹介をすることが先なんじゃないかな。それで、今の「焼き肉・キムチ」という日本人の発想が「xxxとかyyy」という風に変わったら、自然と世界でも食される料理になると思うんだけど。まっ、あの国ですからねぇ...

0 件のコメント:

コメントを投稿