2008年9月1日
ディスカウント店by 7/11 HD
セブンイレブンホールディングスが新しく展開する、ディスカウント店ザプライス。その一号店が西新井にオープンしたというニュース。確か、大学生の頃だから、もう四半世紀くらい前かな、イトーヨーカ堂の社長(当時)の鈴木敏文氏の本を読んだことがあって、イトーヨーカ堂は単に安売りに走るのではなく(多分、当時流通業界トップだったダイエーを意識した発言なんだろうな)、必要な物を必要とされる価格(適正価格と言っていたような)で販売する、というような事が書いてあって個人的には凄く感心したんですが、それを結婚して近くに住んでいた叔母に話をすると「でも、イトーヨーカ堂は品物は良いけれど高いのよね」と感心なさそうなコメントを聞いて、ちょっとガッカリしました。
そのセブンイレブン(イトーヨーカ堂)が、ディスカウント専門店を展開するというのは、だから個人的にはちょっと驚いたんですよね。すでに、その他のライバル店が手を出している領域でしかも決してうまくいっているとは言えない状態ですからね。最初の頃は、PB(プライベートブランド)でメーカー製品と自社ブランドの棲み分けみたいな事もうまくいっていたように感じますが、最近では大量ディスカウント店があちこちに登場して、メーカー品をさらに安く販売していますから、そちらに流れてしまうし。さらに、メーカーが直販に乗り出したりして、中間マージンを省いた分安くしてきたりと、もう昔からの流通形態はどんどん変化してきてますね。
私が仕事をしているPCの世界も、それまでの販売店経由の営業から、DELLが始めた直販がPCの価格破壊を起こすきっかけになったんですが、そう言う製造直販売みたいな形態に今後はどんな業種でも進むんじゃないだろうか。スーパーなんかも、場所を提供するだけみたいな形になっていくのかも。最近のデパートなんかが、有名店を誘致して自社買い付け商品に拘らなくなったように。ワンストップショッピングとして、場の提供という形にどんどん変化していくように思いますね。現に、郊外型のショッピングセンターとかモールは、そう言う形で集客していると思うし。
単に安い商品を見つけてきて大量に販売するという昔ながらの「薄利多売」ではなく、中間マージンや広告・陳列などの間接コストを省くと言うことを記事では強調しているんですが、それだけならすでに存在しているディスカウント大手と同じなんですよね。そこにセブンイレブンらしさが出れば、魅力ある展開になるか、やっぱり価格第一という消費者の最大のニーズに負けてしまうかちょっと今後に興味のあるニュースです。家の近くにも、セブンイレブン系の大きなショッピングセンターがあるんですが、あそこに出来ないだろうか。でも、そうなるとただでさえ混雑している駐車場がますます混雑していけなくなるか。それはそれで困るなぁ...
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