2008年9月8日

食料競争

食糧自給率の向上が叫ばれて久しいけれど、一方で最近よく聞く食料偽装や違法転売の話。ここ数日話題になっている、農薬に汚染された工業用米を、洗浄してカビとか農薬をある程度落としていたとはいえ食用や焼酎の醸造用に転売していたという酷い話。海外製品を売ると言うことは、基本的にその製品が希少商品か低価格商品のどちらかの場合で、殆どの場合は後者の価格メリットを得るためだと思います。出、今の日本の消費活動はそういう低価格商品を使っても満足出来ずに、さらに価格低下が必要なほど末端は苦しんでいるとも言える現象なんじゃないでしょうか。 昔漫画の「美味しんぼ」で、季節が逆転しているオーストラリアで蕎麦の実を栽培することで、日本で一年中旬の蕎麦が食べられるという話があって、「へぇ~、グッドアイデア」と思ったんですが、これも結果的に食糧自給率を低下させる要因なのも確か。じゃ国内生産に切り替えるべきかと言うと、リスク回避を考えるとあながちそれも良いとは言えないでしょう。例えば、日本が気候不順で食料生産が大きく現象したような時、海外も含めて別の調達先が無いと困るのは過去にも体験した事。良く「何かあった時に海外からの輸送が途絶える」と言う話が出るけれど、実際問題として日本という小さな国だけど経済封鎖出来るほどの力を持った国があるかというと、それも正直疑問。それに、それをやった場合に、日本だけでなく輸出国にも被害が出る話になるわけだから、両方の国から恨まれる事にもなるし。暫く前に、中国のほうれん草とか冷凍野菜類が問題になって、現地で生産している農家が苦境になる、それがあわや政府批判にも繋がりそうになったけど、場合寄ってはそんなブーメラン効果で自らにトラブルが振ってくる可能性もあるわけだし。 自宅ではもう農業はやっていないけれど、子供の頃は田んぼや畑と一緒に育ったから農業の難しさも厳しさもある程度知っているつもり。そこで思うのは、もっと大規模化して経営効率を高めないとダメだなと言うこと。そう言うことを、JAとかがちゃんとやらなきゃいけないはずなのに、あまり効果は無いみたい。「株式会社」化というのが一つの方法だと思うけれど、そういういろいろな方法で利益率が上がるようにサポートするとともに、逆に今回のような場合には厳しい罰則を科せないと、大きくなった利益追求だけの会社も乱立してきそうな気がします。 商売の種類や内容は違っても、やっぱり「真面目に、正直に」というのが最高の品質じゃないかと思いますねぇ。

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