2008年6月17日

国境線とビジネス

最近日本の周辺がいろいろ騒がしいですね。ガス田開発しかり、尖閣諸島しかり、さらに竹島、北方四島しかり。もう10年20年位まえまでは、「日本では安全と水はた無料だと思われている」と言われてましたが、安全に関してはオウムのサリン事件を契機に崩れつつあるし、水に関しても最近では「買って飲む」のが普通になりつつあるし。それでも、安全に関しては先日の秋葉原の事件のようなことはあるけれど、でもまだまだ平和な国だと思うし、水にしても嗜好がミネラルウォーターに移っているだけで、他の国のように水道水が飲料出来ないから飲んでないわけでもないし。 で、もう一つ日本人の意識で希薄なのが「国境線(Border)」。島国であり、実際の国境は海の上に存在する仮想的な境界なので、どうしても実感が沸きません。私が知っている場所では、アメリカとカナダ、アメリカとメキシコの国境のように、鉄条網とか壁で仕切られたような場所があると「国境」という意識も具体的に沸いてくるんですが... 多少海外生活経験があり外から日本を見たことがあるからそう感じるのだと思うんですが、日本人はどうしても「善意」で物事を解決しようとする傾向があるように思います。それはそれで良いことだと思うし、日本人の美徳だとは思うけれど、その日本人の中でさえ善意だけではうまくいかない事があるわけで、それが世界規模になったときには言わずもがな。どこかの国みたく、何でもかんでも力で解決する必要は無いけれど、主張すべき時でもそうでないときでも、常に声を大にして自分の利益を主張する事は、国対国だけでなくビジネスの世界でも必要なことだと思います。少なくとも、そういう意識が無いと海外の会社と仕事は出来ないですよね。 「国境線」は、ビジネスの世界で言えば利益配分点みたいなもので、自分の利益が多くなるように誰でも仕事はするもの。でも、そこで100%自分が占めてしまっては「独占」にしかならないんだけど、少なくとも押すところは押して、引くときには引いて妥協点を探るのが重要な要素の一つ。で、そのときにどうしても譲れない一線というものもあるわけで、そこは死守しないと結果的に何を得ようとしているのか分からなくなってしまう。そんな教訓を思い出させてくれる、最近のニュース達です。

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